釜山警察広報団の公演風景(写真=釜山地方警察庁の公式サイトより)
超新星の中で、今はゴニル、ソンモ、グァンス、ジヒョクの4人が兵役中だが、グァンスとジヒョクは義務警察の広報団に入ったことが明らかになった。果たして、義務警察の広報団とは、どんな組織なのだろうか。
義務警察の任務
グァンスとジヒョクは、6月9日に韓国中部の論山(ノンサン)にある陸軍訓練所に入隊した。
6月9日は木曜日だった。この時点で、グァンスとジヒョクが義務警察隊員か社会服務要員になることがはっきりした。なぜなら、兵役で義務警察隊員か社会服務要員になる人の入隊式は、毎週木曜日に行なわれるのが決まりだからだ。
2人が4週間にわたる新兵訓練を終えて陸軍訓練所を退所したのが7月7日だった。
通常、新兵訓練を終えて義務警察に配属された人は、続いて、警察で勤務するための教育を専門のセンターで受ける(この教育センターは全国に10カ所ある)。期間は原則として3週間で、「警察で働くための心構え」「規則正しい生活のための管理意識の向上」「装備の点検と使い方」「交通勤務訓練」「デモ隊への対処」「交番勤務訓練」「救急法の習得」などを行なう。
こうした新人研修が終わってから、各警察庁に配属される。その後の義務警察隊員は、交番勤務、交通整理、デモ隊への対応、重要施設の治安維持などの任務に従事する。
京畿南部警察広報団の公演中の様子(写真=京畿南部地方警察庁の公式サイトより)
水原と釜山にある警察広報団
義務警察隊員になったグァンスは、京畿(キョンギ)南部地方警察庁に配属され、京畿南部警察広報団に所属することになった。
この広報団は警察官1名と義務警察隊員14名の合計15名で構成されている。小学校から高校までの学校や社会福祉施設をまわって警察活動を広報したり、校内暴力の防止といった様々な啓蒙活動を行なっている。
京畿南部地方警察庁があるのはソウルの南にある水原(スウォン)市である。世界遺産の「華城(ファソン)」があることで有名な都市だ。グァンスはこの水原市に居住して兵役を全うすることになった。
ジヒョクの場合は、釜山(プサン)地方警察庁にある釜山警察広報団に所属することになった。釜山警察広報団は、警察官1名と義務警察隊員10名の合計11名で構成されている。
釜山地方警察庁の公式サイトによると、釜山警察広報団は「義務警察隊員の中から芸能の素質がある者を選抜して、公演を通して市民に、親しみのある警察の姿を広報していく」と位置づけられている。
兵役期間中の有効な勤務場所
釜山警察広報団の公演回数は2014年度が130回だった。これは、3日に1回以上の割合であり、広報団の出番がかなり多いことがわかる。今後はジヒョクも広報団に入って、ステージでパフォーマンスを披露していくことになる。当然ながら、練習と公演で多忙をきわめるだろう。それでも、社会貢献という意味では、やり甲斐をもって活動に専念できるはずだ。
義務警察隊員が地方警察庁所属の広報団に入るというと、最近の例では、東方神起のチャンミンや「SUPER JUNIOR」のシウォンがソウル地方警察庁の広報団に入っている。
芸能兵という制度が2013年に廃止になってしまったあと、芸能人が兵役を履行するうえでは義務警察の広報団が有力な活動組織になっている。歌、踊り、楽器演奏を通して常に音楽に触れられるだけに、広報団はK-POPのスターにとって兵役期間中の有効な勤務場所といえるだろう。
なお、義務警察に所属する期間というのは、陸軍の現役兵となった場合と同じ21カ月である。これは新兵訓練の期間も含むことになっている。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
http://syukakusha.com/
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