K-POP界の有名アイドルグループ「BEAST」(ビースト)や「4Minute」(フォーミニッツ)、そして「BTOB」などの所属事務所として有名な「CUBEエンターテインメント」。
セレブの街として知られるソウルの狎鴎亭(アプクジョン)からもほど近い清潭洞(チョンダムドン)をソウル市の担当者に案内してもらった。
このエリアには「CUBE」の他、「2PM」、「Miss A」、「GOT7」などが所属する「JYPエンターテインメント」など、他の芸能事務所も社屋を並べている。連日のように事務所前で“出待ち(芸能人が出てくるのを待つこと)”をする人々の姿もよく見かける。
近くの「JYP」での出待ちに比べると、「CUBE」の出待ちは楽だ。なんと、「CUBE」自らが、出待ちのファンのためにカフェをオープンしているからだ。その名は、「CUBE CAFE」。しかも、同じ建物の2階には、「CUBE」に所属するアーティストのためのレッスンスタジオ「CUBE STUDIO」も併設されているため、アーティストたちも1階のカフェに出入りをする。憧れのアーティストにバッタリ遭遇する可能性もあるのだ。
実は、「CUBE」の経営陣や実務者の中には、「JYP」出身が多い。事務所の規模はまだ「JYP」に叶わないが、ここまでファンの事を考えてくれているなら、いずれ逆転もあるかもしれない。
店内で展示・販売されているのは、アーティストたちのお宝アイテムであったり、コンサート会場などで販売されたりしている応援グッズや、ここでしか手に入らないオフィシャルグッズなどだ。他では見ることのできないアーティストたちの姿を身近で感じられるアイテムだ。
「CUBE CAFE」では、所属アーティストの誕生日イベントも開催される。その日は、ファンの人たちがメッセージカードを書いたりする姿が見受けられる。誕生日の当日には、アーティストが実際にCAFEを訪問したりもする。
2階の「CUBE STUDIO」のレッスンスタジオに向かった。ファンは入れないが、ガラス張りの出入口となっているので、アーティストたちが行き来する姿を見られる日もある。「CUBE」社員の案内で、「CUBESTUDIO」と本社の「CUBEエンターテインメント」に入ることができた。
スタジオは、作曲や練習に使うカラオケボックスのような部屋が並んでいる風景だ。その部屋のドアには、アーティストの名前が書いている部屋もあり、専用の練習室として使われている事が分かる。
もちろん、録音室やダンス練習のスタジオもある。スタジオだけが想像したよりは狭いが、全般的な環境は優れている。所属芸能人が如何にこの施設を便利に使えるかを熟慮した感じである。徒歩で
5分距離の所にある本社の「CUBEエンターテインメント」も同じだ。アーティストの活動をバックアップするための会社であるため、細かい制作計画や、プロモーションの日程などに合わせる風景が見られた。テキパキ働いている職員の眼差しはキラキラしている。「JYP」や「SM」、「YG」などのK-POPの3代プロダクションと競争していく「CUBE」の勢いが伝わってきた。
一方、「CUBE」所属の芸能人は、他の芸能事務所で数年間を練習生として修業したものの、結局デビューなどに失敗した痛い経験を持つ人が多い。
絶望せずに、その失敗の経験を大切にしながら、「CUBE」で引き続き努力し、会社は本人の才能と努力を最大限のバックアップをした結果、K-POP界のトップ入りに成功した人もいるわけだ。
失敗の経験を大切にする「CUBE」の文化、大手に負けないファンへの思い、そこからK-POPの明るい未来も見えてくる気がした。