「コラム」<前編> 東方神起チャンミンが語る『夜を歩く士(ソンビ)』の面白さ!

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現在、義務警察で兵役を履行している東方神起のチャンミン。彼が兵役に入る前に出演したドラマが『夜を歩く士(ソンビ)』である。彼にとっては初めての時代劇だった。「言葉づかいなど、最初から最後まで難しいことばかりでした」と戸惑いを語っていたが、ドラマの中ではイ・ユンという役を魅力的に演じていた。

 

遊び人を装うイ・ユン

『夜を歩く士(ソンビ)』は、120年という長い時間を生きているヴァンパイアのソンヨル(イ・ジュンギ)を中心に展開されるファンタジー時代劇だ。

タイトルにある「ソンビ」とは、朝鮮王朝時代に高い志を持った儒教的な教養人のこと。主人公はヴァンパイアだが、ソンビのような資質を持っていることがタイトルの上でもわかるのである。

このドラマの中で、チャンミンはどんな役を担っているのか。

本人から直接説明してもらおう。

「僕が演じたイ・ユンは、国の世子(セジャ/王の正式な後継者)で、将来は王になる役柄です。国内にはさまざまな争いがあり、現在の王である祖父とその周囲の人々の間には、心が痛くなるような事情があります。それで、イ・ユンは遊び人のフリをします。外に出てお酒を飲んだり、女性と遊んだりします。そうやって、周りの人が軽く見て油断してしまうように誘導するのです」

本心と違って遊び人のフリをするというのは、深い心理描写が必要になる。

 

演技の勘がいい

イ・ユンというのは難しい役柄だ。

本心を隠して遊び人のフリをしなければならない。

チャンミンはイ・ユンをどのように演じようと思ったのだろうか。

「痛みを抱えたキャラクターだったので、わざと明るいフリをしていたのではないか、と最初は思っていました」

しかし、徐々に受け取り方が違ってきたという。

「本来はイ・ユンという人物は明るくて、若い男性なので女性もお酒も好きだったのかもしれない、という考えも少しずつ湧いてきて……(笑)。あるいは、王宮にはいろいろ問題が多いので、純粋で明るい姿を極大化させて表現している人なのではないか、とも思いました。遊び人の姿をためらいなく見せられる人物だと思って、それを演技で表現しようと努力しました」

この言葉のように、人間にはいろいろな側面があることを認めたうえで、チャンミンはイ・ユンの自由奔放な部分を強調するような演技を心掛けたのである。

このあたりのキャラクターの読み方は巧みだ。演技をする上での勘の良さを大いに感じさせる。

 

名優に気に入られたチャンミン

評判になったのが、イ・スンジェが扮する王と対立する場面だった。

イ・スンジェといえば、韓国では人間国宝に匹敵するような名優だ。

そんな超大物と対立するシーンを演じるのだから、チャンミンもさぞかし緊張したことだろう。

「イ・スンジェ先生は、本当にたくさんのことをアドバイスをしてくださいました。孫に接するように面倒をみてくださったのです。僕は『一度セリフを合わせてみてもいいですか』とお願いしようと思ったのですが、先に先生のほうから『こっちにおいで。一度セリフを合わせていこう』と言ってくださいました。そのときも、『君は世子だからこんなイメージ、こういう姿を見せなければならない』と教えてくださいました。おかげで、僕は緊張を解くことができました。感謝しています」

チャンミンが一生懸命に取り組んでいる姿を見て、イ・スンジェが自ら手をさしのべてくれたのである。

超大物の俳優にチャンミンはよほど気に入られたのであろう。これも、俳優のキャリアにとっては、とても大切なことだ。

 

ストーリーがとても多彩

ドラマの中で、チャンミンが演じるイ・ユンは、イ・ジュンギが扮するソンヨルと三角関係になってしまう。

「僕がソンヨル(イ・ジュンギ)と同じ女性の心を得ようと努力をします。その女性はヤンソン(イ・ユビ)で、明るくて美しい心を持った魅力的な人です。その女性とは、単純な恋心ではなく、僕との大きな秘密も生まれます」

この「秘密」が、ストーリーを大きく動かしていくのだが、ネタバレになるので詳しくは説明できない。ぜひドラマを見て「秘密」に迫ってほしい。

それを含めて、チャンミンが『夜を歩く士(ソンビ)』の見どころを語ってくれた。

「ヴァンパイアたちとその中で繰り広げられる若い男女の恋愛模様がこのドラマの始まりです。それと同時に、ヴァンパイアたちをどうやって退治し、希望のある国、明るい国、美しい国を作れるかというテーマがあり、それについて悩む若者たちの物語でもあります。ただ単にロマンスだけがあるわけでなく、ストーリーがとても多彩です。さらに、キャラクターの変化に期待してドラマをご覧になれば、大いに楽しめます」

登場するキャラクターなら、もちろん、チャンミンが扮するイ・ユンに注目したい。

 

文=「ロコレ」編集部

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コラム提供:ロコレ
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2016.07.19