「コラム」BIGBANGの兵役問題!これからどうなる?

8010_6 BIGBANGではT.O.Pが一番先に兵役に就くことになるだろう
 

デビュー10周年を迎えてますますパワフルなBIGBANG。7月末には大阪で3日連続のスタジアムライブも予定されている。今や飛ぶ鳥を落とす勢いの彼らだが、今年の活動を終えるといよいよ兵役問題が現実のものとなっていく。

 

否定された「同伴入隊」

韓国ではBIGBANGの5人が一緒に入隊するという噂が一瞬で広まった。

5人同時の入隊?

確かに、韓国の兵役には「同伴入隊」という制度がある。これは親しい友人同士が一緒に入隊して同じ新兵訓練や軍務をこなすというものだ。軍隊で孤立して不適合な軍務生活をせざるをえなくなるという弊害を防ぐための制度で、希望する友人同士が入隊前に申請を出して審査で合格すれば「同伴入隊」が認められる。

5人が一緒に入隊するという噂は、「同伴入隊」の制度が根底にある。これを活用すれば、確かにBIGBANGも兵役による空白時間を最短にできることは確かだ。

しかし、韓国の報道によれば、所属事務所YGエンターテインメントの幹部は「同伴入隊については一度も話し合っていない」と明確に否定している。

確かに、5人一緒での同伴入隊には無理がある。この制度は、せいぜい2人の友人同士を対象にしたもので、5人一緒となると、あまりに人数が多くて目立ちすぎる。他の兵役対象者たちから反感を買わないともかぎらないのだ。

 

年齢順に次々と入隊

さらに、5人一緒の同伴入隊が現実的でないのは、BIGBANGのメンバーの間で年齢差が顕著なことだ。

年長のT.O.Pが1987年11月4日生まれで、年少のV.Iが1990年12月12日生まれ。年齢的には3歳の差がある。常識では、年長の者から順に兵役に入る、というのが現実的なのだ。

また、BIGBANGというグループの特性も関係している。もともと、BIGBANGはソロ活動も多いので、たとえ兵役でグループとしてのブランクが生まれるとしても、メンバーそれぞれの独自の活動を活性化させることで、BIGBANGの存在感を示すことができる。

あらかじめ各メンバーの兵役入りは予定されていることなので、それに向けての戦略性にはぬかりがないはず。結局は、「5人一緒の入隊」よりも、「年齢順に次々と入隊」のほうが、兵役の義務を粛々と全うするという意味で社会的にもコンセンサスを得られやすいのである。

 

余裕をもって入隊したい

年齢の順番からいえば、まずはT.O.Pが入隊することになるだろう。

彼は来年1月1日から兵役計算年齢は30歳になる。11月4日という誕生日が来てから30歳になるのではなく、兵役計算年齢では、生まれた年の1月1日から12月31日まで1年間を通して、その年齢が適用される。

30歳というと、兵役延期で「後がない」という状態。できることならば来年早々の入隊が望ましい。

そうでないと、兵務庁から強制的に入隊日を通知されないともかぎらない。そんな事態になれば、兵役前の予定がすべて変わってしまうだろう。

それを避けるためにも、T.O.Pの側が余裕をもって兵役に入ったほうがいい。その時期が、来年の早い段階なのである。

T.O.Pの他のメンバーも年齢順に兵役に入るとしても、軍務形態は一様ではない。考えれる例を挙げておこう。

 

・兵役の代替制度を使って義務警察に志願する。ここに合格すると、さらにソウル地方警察庁の広報団に入れる可能性がある。広報団は、主に校内暴力やイジメをなくすための広報活動をしており、歌や踊りの特技を生かせる。現在は、東方神起のチャンミンや、「SUPER JUNIOR」のドンヘとシウォンが所属している。

 

様々な選択肢がある

・陸軍の各師団に所属する軍楽隊に志願する。この場合は、新兵訓練所に入ったあとでも希望によって軍楽隊に入ることが可能である。軍楽隊は、師団内の行事や民間との交流イベントで音楽の特技を生かせる部隊だ。現在は、東方神起のユンホやJYJのジェジュンが師団の軍楽隊に所属している。

 

・兵役の代替制度を使って社会服務要員になる。これは役所などで働いて軍務の代わりにする制度だが、徴兵検査で4級の認定を受ける必要がある。持病やケガの後遺症があるときに4級となることが多いのだが……。

 

・通常の軍務に就く。陸軍なら兵役期間は21カ月である。

 

以上のような方法がある。

2013年までは、国防広報院・広報支援隊員(いわゆる芸能兵)という制度があったが、隊員の不祥事が続いて今は廃止されてしまったので、現有の制度を生かして兵役を全うすればいい。

BIGBANGも今年は思う存分に活躍して、来年以降は韓国男子の義務を立派に果たすために、それぞれの選択肢に沿って兵役に就いていくことになる。

 

文=康 熙奉(カン ヒボン)
コラム提供:ロコレ
http://syukakusha.com/

2016.06.02