5月27日に義務警察での兵役を終えた超新星のソンジェ。彼が自身のインスタグラムに、ソウル地方警察庁・広報団の仲間だった東方神起のチャンミン、「SUPER JUNIOR」のシウォンと一緒に撮った写真を公開した。それを見て強く感じたのは「友情」だった。
フレンドリーな組織
ソンジェがインスタグラムで公開した写真は大きな話題を集めた。なにしろ、東方神起のチャンミン、「SUPER JUNIOR」のシウォン、そして、ソンジェが写っている写真を見ると、お互いの仲の良さがしみじみと感じられたからである。
しかも、ソンジェは「愛している、シウォン、チャンミン」というコメントまで付けている。男同士の友情を実感できる言葉だ。
シウォンとチャンミンにしても、先に除隊していく「先輩」のソンジェを感謝の気持ちで送り出したかったのだろう。そうした友情をヒシヒシと感じる公開写真だった。
彼らがこれほど信頼しあっているのも、義務警察で一緒に兵役を行なった連帯感が大きかったからだ。特に、3人が所属したソウル地方警察庁の広報団はフレンドリーである。
なにしろ、定期メンバーは18人ほどしかいない。この人数で練習とイベント活動を常に一緒にやっていくのだから、自然と心が通じ合える。いわば、「志がまったく同じになる」のである。
国民に直接奉仕する組織
ここで、義務警察について説明しておこう。
韓国の兵役期間は陸軍なら21カ月だが、軍に入らずに代替制度で兵役を行なう方法もある。その選択肢の1つが義務警察だ。
現在の韓国の警察はどこも人員不足。兵役対象者が義務警察に入ることで、その人員不足の補充になっている。しかも、義務警察は国民に直接奉仕する組織であり、兵役の有効な代替機関として隊員のやり甲斐は大きい。
義務警察の任務は、通常の警察業務、デモの管理と鎮圧、重要施設の警備、交通整理などだが、兵役対象者の中でも希望者が多いので、高い倍率の中から選抜されて合格者が決まる。
その合格者は、まず、新兵訓練所で4週間の訓練を受ける。その最中に自分で勤務希望地を出すことになっており、訓練での成績や適性を判断されてから最終的に勤務地が決定される。
新兵訓練が終わると、今度は義務警察の中にある教育センターで新人教育を3週間受けて、義務警察の勤務に必要な専門技術や法律を学ぶ。そのうえで、各地の地方警察に赴任していくのである。
なお、芸能人の場合は、ソウル地方警察庁・広報団に行く割合が高い。
広報団員の選ばれ方
2000年に創設された広報団の団員は原則として18人。みんなが優れたパフォーマンスを身につけて、学校を回ってイジメ・校内暴力をなくす広報活動や、児童犯罪を防ぐための啓蒙活動などを積極的に行なっている。
その他にも、警察が関係する行事に参加したり、日頃の練習の成果を発表するイベントに登場したりしている。
最近のメンバーの中でよく知られていたのは、超新星のソンジェ、「SUPER JUNIOR」のドンヘとシウォン、東方神起のチャンミンだ。
現在も、ソウル地方警察庁では、広報団の新しいメンバーの募集を定期的に行なっている。
応募資格は「ダンスなど個人別に芸能特技者」となっており、義務警察に合格した人の中から希望者に対して実技試験を行なって、最終的に広報団のメンバーが選出されることになっている。
しかし、広報団はメンバーが原則として18人までと決まっているので、欠員が生じないと新たに加入できない。最近は超新星のソンジェが抜けたので、新しいメンバーが加わることになるだろう。
強い使命感を共有する
何かにつけて「○○(ウリ/私たち)」という言葉をひんぱんに使う韓国では、家族愛、郷土愛、母校愛など、親しい人間関係を大事にする気持ちが特別に強い。それは、組織に対しても同じである。
特に、兵役の場合は「同じ釜の飯を食べる仲間」が集まる。しかも、芸能界出身者は母体となる世界も同じであり、特別な愛着が湧くのも当然であろう。広報団はメンバーも限られているので、さらに付き合いが濃厚になる。
加えて、校内暴力・イジメ・児童犯罪をなくすための活動に従事しているという責任感が、一緒に活動している仲間に対する友情を厚くするのである。
ソンジェも除隊したあとに「時間が経つのは本当に速い」と語っていた。それほどに彼は広報団の活動に集中し、社会に役立つ貢献をしてきた。他の仲間も同様である。
人生において、友情はかけがえのないものだ。特に、兵役の間の友情は、強い使命感を共有するので格別なものになる。
「SUPER JUNIOR」のドンヘとシウォン、東方神起のチャンミン、超新星のソンジェ。芸能界ではしのぎを削っているのだが、広報団では高い目的を達成するための同伴者たちだった。その意識がさらなる友情をはぐくむのである。
文=康 熙奉〔カン・ヒボン〕
コラム提供:ロコレ
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