「インタビュー」YGは甲羅?WINNERはWINNER!

WINNER2014年に新人賞を総なめにしたグループWINNERが、1年5ヶ月ぶりに新しいアルバムで帰ってきた。回転率の早い韓国歌謡界で空白期は害になりえる。アイドルの場合は、特にそうだ。WINNERも、自分たちの長い空白期が不安で焦ったという。だからといって時間に追われ満足のいかないアルバムを出すことはできなかった。ほとんどの時間をスタジオで過ごし、自ら満足のいくアルバムを完成させた。何よりもYGのメインプロデューサーなしのメンバー5人全員が作曲作詞プロデュースに参加して作ったアルバムという点で意味深い。
今月1日に発売されたWINNERのアルバム「EXIT MOVEMENT:E 」のダブルタイトル曲である「BABY BABY」と「SENTIMENTAL」は、発表と同時に各種音源サイトで1位を総なめにした。チャートオールは一日で終わったとはいえ、花火のように一瞬で消えたわけではなかった。 1位の座は明け渡したが、まだまだ上位に留まって多くのリスナーに愛されている。空白期を無意味に過ごしていたわけではなかったということ、彼らが打ち出した「真正性」が通じたということを証明したことになる。

最近、ソウル市麻浦(マポ)区西橋(ソギョン)洞にあるカフェで行われたWINNERのミニアルバム「EXIT MOVEMENT:E 」のインタビューで、メンバーたちは空白期の近況をはじめ、アルバム作業のビハインドストーリーを聞かせてくれた。

 

Q:久しぶりにカムバックした感想は?

カン・スンユン「1年5ヶ月ぶりにアルバムを出すことになって感激だ。今までの時間が思い起こされる。アルバム発売前にVアプリに出演した時は思わずぐっときた。僕たちは休んでいたのではなく真心のこもった音楽を作ろうとした結果、時間がかかってしまった。それだけしっかりとしたアルバムが準備できた。」

 

Q:空白期間が長かったが焦る気持ちはなかったのか。

カン・スンユン「なかったと言えば嘘になる。僕たちは20代半ばになった。他のアイドルに比べて若いわけでもないので、現実に追われたのは事実だ。みんなに僕たちをアピールしてもっと知ってもらわないといけないのに空白期が長く焦りがあった。でも、その焦りを音楽に取り込んではいけないという思いがあったので焦りながら作ったわけではなかった。修正期間が長くかかったとしても心血を注いで作業した。」

ナム・テヒョン「スポットライトを受けながら活動してきたのに、それがなくなってしまったので正直寂しいとすごく感じた。僕の人生を大きく占めるものがすっぽり無くなってしまったような気分だった。精神的にもすごく大変で何かしないといけないと思って楽器を学んだ。ご飯を食べる以外の時間はギターを弾いてばかりいた。自分が生きているということを感じたかった。そうやってスタジオでギターを弾いていると感情が自然に歌詞となって出てきて曲で表現できた。大衆の関心や良い成績を期待しながら曲作りをしたわけではない。本気を込めて書いた。」

 

Q:デビューアルバム「2014 S / S」は、年末歌謡授賞式新人賞を総なめにするほど多くの愛を受けた。前作からのプレッシャーはなかったのか、今回のアルバムの満足度はどうなのか。

カン・スンユン「デビューアルバムの成績は良いが僕たち自身が満足しているものではなかった。自分の不足を感じたので、新しいアルバムの曲作業にさらに没入した​​。時間がかかっただけ成長し、成熟したものを作れた。前回よりも今回のアルバムに満足している。空白期がありがたかったとさえ思う。」

WINNER

Q:今回のアルバムは感性的なメロディーと真剣な歌詞が引き立つ曲ばかりだ。WINNERの音楽の色が明確になったと感じる。アルバムコンセプトを決めておいて作業をするほうなのか。

カン・スンユン、ソン・ミンホ「僕たちは路線を決めておいて作業するスタイルではない。テーマを決めておいて起動すると、絞られてしまうので、自由に作業する。急にヒップホップやダンスをすることもあると思う。そうなれば、僕たちはそこにつながっているんだと思う。」

 

Q:原曲が発売される前からBIGBANG、Zion.T、Epik Highなどがカバーした曲が公開されて話題を集めた。これに対するプレッシャーはなかったのか。

カン・スンユン「プレッシャーは本当にひどかった。あまりにも実力があって、業界で認められる方がカバーしてくださったので嬉しかった分プレッシャーになった。また、カバーソングを先に聞いて先入観ができて、僕たちの曲を聞いたときに反感を感じないかと心配した。結果的には、僕たちの曲を知ってもらえる機会になって良かった。」

ナム・テヒョン「僕が一般人のとき好きだった歌手が、僕たちの歌を歌ってくれるのが本当に光栄だった。本当に光栄だったが、だからといって僕たちの歌が色あせるとは思わなかった。最初ガイドバージョンを一人で作ってメンバーたちの声が合わさった時は本当に驚いた。満足度が高いアルバムだ。」

 

Q:タイトル曲のほかにも、ナム・テヒョンのソロ曲「I'M YOUNG」も良い反応を得ている。ソロ曲として念頭に置いて作ったのか?

ナム・テヒョン「『I'M YOUNG』は、ソロ曲としてリリースしたかった曲ではない。人を好きになった時に作った歌だ。別れを痛みながら現実にぶつかったとき、心から書いた曲だ。作った後、スタッフに聞かせたのがヤン・ヒョンソク社長にまで届いた。1年前のことだ。そうやって記憶の中で忘れていた曲だったが、アルバムのトラックリストに『ナム・テヒョンソロ』と書かれていて、どんな歌なのか調べてみて分かった。自分の話が、世界に出ることが恥ずかしくかったし不安だった。でもその分、真正性のある歌だからうれしくもあった。」

 

Q:BIGBANGは、WINNERにとってどんな存在なのか、曲作りにどのような影響を及ぼす?

カン・スンユン「存在そのものがインスピレーションを与える。10年間活動しながら、一箇所にとどまらず、継続して発展していく姿に刺激を受ける。」

ナム・テヒョン「わざとやってしまうと音楽にならない。BIGBANGの音楽は色が濃い。彼らの音楽がいいからといってそれと同じ方向に行こうとしてもマネにしかならない。先輩たちの音楽を聞いて曲を作るので同じような曲になってしまうことも多い。それならば、果敢に放棄したいと思う。避けようという努力をすごくしている。嫌だからというのではなく、僕たちのものではないからだ。」

WINNER

Q:WINNERが追求する音楽は何か。

ナム・テヒョン、カン・スンユン「聞く人がWINNERになることができる音楽を作りたい。目より耳で通じ合う媒体、耳で聞いて頭で考えて、共感できる歌詞で慰労を与えたいと思う。僕たちの歌詞には、虚勢がない。僕たちは秀でた人でないので、そうできないのだ。まだやっと2ndアルバムを出しただけの歌手なので確実な答えはないが、人々の慰めになれる真心のある音楽を作りたい。」

 

Q:ソン・ミンホは昨年、「SHOW ME THE MONEY 4 」を通してラッパーとして認められた。自作ラップの中で「YGの甲羅を離れて出てきた」という詩が印象深かった。

ソン・ミンホ「『YGの甲羅を離れて』という歌詞は、僕の覇気と決意を込めたものだ。会社との契約を解除して出てきたという話ではなく、会社の力を借りずに僕一人の力でやってみせるという思いを歌詞で表現した。『SHOW ME THE MONEY 4』は、本当にとても大変だったが大切で貴重な経験になった。」

 

Q:昨年、日本で全国ツアーを成功的に終え、韓国内初の単独コンサートを控えている。

カン・スンユン「日本でコンサートツアーをしながら、たくさんの方々に会った。さまざまな世代が楽しむことができる公演を作ったという好評も得た。いろんなことに試してみることができる良い経験だった。多くのことを学んだ。もうすぐ韓国でも単独コンサートを行うが今回は飛ぶことができると思う。自信ができた。」

2016.02.09