「検事外伝」ファン・ジョンミン&カン・ドンウォン、ハリウッド大作に負けない興行力

検事外伝
人気俳優の夢の共演によりハリウッド映画のヒーローが羨ましく感じない。映画「検事外伝」(イ・イルヒョン監督)が、歴代最短時間で百万人の観客を突破したことに続き、公開5日で300万観客を突破する、まさに”歴史に残る”の成績を打ち出した。これは、「泥棒たち」(累積観客数12,98万3,841人)、「暗殺」(累積観客数12,70万5,700人)などの人気映画が出した記録に匹敵する。
映画館入場券統合コンピュータ・ネットワークによると、「検事外伝」は、7日一日で77万人の観客を動員し、累積323万人を突破した。

 

「検事外伝」の序盤興行は主人公である二人の俳優の功績が大きかった。昨年「国際市場」と「ベテラン」、「ヒマラヤ」を次々と成功させて、”3千万人を動員できる俳優”として生まれ変わったファン・ジョンミンと、「黒い司祭たち」で突然戻ってきて、女性観客の心を盗んだカン・ドンウォンとの共演。二人の人気俳優が一つになった映画に対する期待は、映画関係者・一般の観客を問わず大きかった。
すでに、観客はイ・ビョンホンとチョ・スンウ、ペク・ユンシクの共演で話題になった「内部者たち」で味を占めた状況。ファン・ジョンミンとカン・ドンウォンの初共演は「内部者たち」のそれと比較しても不足なかった。

 

さらに、濡れ衣を着た検事と詐欺師のコラボレーションを描いた本作品は、一行で紹介するだけで観客の好奇心を引き付けるほど魅力的なストーリーだった。詐欺師の助けを受けねばならない境遇に置かれた検事、これは今までの映画で見てきた検事とは違った設定だと新鮮さを与えたのは事実である。

 

観客の心をつかむ大衆的な作品を選ぶことにおいてはファン・ジョンミンの右に出る俳優はいない。もちろん、真正性のある迫真の演技で見る人を引き付ける俳優としての才能が、似たような役を担っても、様々な結果を作りだすことのできる原動力になっている。演技派俳優が観客の好む作品を選ぶ選定力まで備えているのだから、なおさらだ。

「ジャンルはカン・ドンウォン」という言葉は、昨年「黒い司祭たち」の後にできた言葉だ。どんな配役を引き受けても、そのキャラクターの魅力値を2〜3倍あげてくれるカン・ドンウォンのオーラは、非主流映画が500万人の観客を越える興行に成功する結果を作り出した。そのため、今回もカン・ドンウォンを見るためにチケットを購入した観客は少なくなかったと思われる。

 

興行は簡単に予測することができないというのが定説であるが、通常はブロックバスター級の規模が大きい映画が優位を占めると予想される。そのような面で「検事外伝」は、二人のスターが出演すること以外の規模の面では決してブロックバスター級とは言えない中型作品である。多くの資本と労働力が注がれるハリウッドのヒーロー映画と比較すると、より一層そう言える。しかし、すでに二人の映画が出している記録は、それ以上である。興行保証小切手という言葉が彼らのために出てきたのではないかと思えるほどだ。果たして「検事外伝」は、序盤の爆発する期待感を500万、千万まで継続することができるのか、成り行きが注目される。

 

「検事外伝」は、濡れ衣を着せられて監獄に収監された検事ジェウク(ファン・ジョンミン)が自分の無嫌疑を証明することができるチウォン(カン・ドンウォン)に会うことにより、彼を通して復讐を準備しばがら繰り広げられる出来事を描いた愉快な犯罪娯楽映画だ。今月3日に公開した。

2016.02.08