「JYJ」ジェジュンが22日と23日の2日間、名古屋の日本ガイシホールでの単独コンサートを無事終えた。所属事務所のC-Jes(シジェス)エンターテイメントによれば、今回のライブのチケットは、一次販売開始後あっという間に16,000枚が売り切れてしまった模様。その後、追加された2,000枚も即なくなり、ジェジュンのチケットパワーが改めて伝えられた。
台湾や中国に続き、昨年の11月には横浜スタジアムで2日連続で延べ60,000人を動員し、その後の大阪でも2日間で22,000人の観客を集めた。2日間にわたり、18,000人の観客が彼の美声に酔いしれた「2014 KIM JAEJOONG 1st Album Asia Tour Concert in NAGOYA」コンサート。今回のアジアツアーにおける日本公演では、これで10万人を集客したことになる。
コンサートでは、女性R&Bシンガー「GUMMY」とのバラードデュエット曲「ヘブン( Heaven ) 」や中島みゆきの「化粧」をカバーした「化粧(ファジャン)」などを含むヒット曲を披露して厚い声援を受けた。なお、20日にリリースされた1stアルバムのリパッケージ版「WWW 化粧を落とす」には、上記の2曲が追加収録され、ジェジュン本人が作詞と日本語の翻訳を担当した。
一方、韓国の音楽業界ではジェジュンのような一部のアイドル系韓流スターたちのチケットパワーを評価するムードが高まっている。ジェジュンの場合、1人で10万人以上、「JYJ」となればその数倍の集客力が期待でき、コンテンツ輸出の面では韓国経済に貢献しているからだ。
「冬ソナブーム」以降、当時本国では中堅俳優だったヨン様が、ヒーローとしてもてはやされたのも、このような韓国経済への寄与度が認められた部分もある。そして、現在の韓流コンテンツを牽引しているのは何と言っても「K-POP」。昨年は、日本だけでも、「東方神起」が約90万人、「BIGBANG」が約70万人、「少女時代」が約35万人、「2PM」が約28万人、「SHINee」が約22万人の観客を動員しており、J-POP界のそうそうたる一流アーティストたちと肩を並べている。この数字を見れば、韓国の大衆歌謡のマイナーに過ぎなかった「K-POP」が、今や「ブーム」を通り越して「ジャンル」として定着していることは一目瞭然だ。
ダダでさえ、ジャニーズ系、AKB系、EXILE系のアーティストが独占している最近の日本の音楽マーケット。K-POPという「黒船」が加わることは、音楽マーケットに如何なる意味を持つのか。K-POPアーティストたちが日本の音楽シーンで活動することで、日本の大衆文化の多様性が増している。しかも、自由競争を促進させるといった意味では、J-POP界のために大切な役割をしていると言えよう。
J-POP界もK-POP界も、これからはコンサート収益こそが音楽ビジネスの生命線となるだろう。MP3ファイルやCDは、ただの販促用品になりつつある。
でもそれでいい。映画館での「ライブ・ビューイング」や、ネット上で「ライブ配信」で、アーティストのコンサートを楽しめる時代が幕を開け、その大きな将来性に期待がかかっているからだ。
これからは、日韓両国のアーティストたちがお互い刺激し合いながら、両国の優れたITインフラ基盤の上で、自由かつ公正に競争していくことが大切であろう。