【Music NOW+】「BTS」がグラミー賞出品見送りで投げかけた問い…アジア音楽の未来は変わるのか



第69回グラミー賞の出品受付は8月21日まで行われる予定だ。

今年2月に開催された第68回グラミー賞には、「BTS」のJin、J-HOPE、RMをはじめ、「SEVENTEEN」「BLACKPINK」「TWICE」「TOMORROW X TOGETHER」「KATSEYE」「Stray Kids」「ATEEZ」なども作品を出品した。しかし、現時点で第69回グラミー賞への出品方針を明らかにしたアーティストはいない。

HYBEも、PLEDIS Entertainment、SOURCE MUSIC、ADORなど傘下レーベル所属アーティストの出品について、「HYBEはマルチレーベル体制で運営されているため、各レーベルおよびアーティストの意思を尊重する」との立場を示している。

音楽評論家のイム・ヒユン氏は、「BTSがグラミー賞に対して公の場で問題提起したこと自体、大きな象徴性がある」と評価。「海外メディアが大きく取り上げていることからも、『BTS』の影響力の大きさがうかがえる」とした一方で、「この選択をアジアのアーティスト全体の考えとして受け止めるべきではない。新設されたアジアン・ポップ部門をきっかけにグラミー賞を目指すアーティストもいるだろう」との見方も示した。

一方、「BTS」の決断には世界中のファンも即座に反応した。5thフルアルバム「ARIRANG」の収録曲「Aliens」は、ARMYによるストリーミングの後押しを受け、78カ国・地域のiTunesトップソングチャートで1位を獲得した。

「Aliens」は、グローバルな舞台で活動する中で抱いてきたアイデンティティーや、「自分たちだけの基準を作りながら前へ進む」という意思を込めた楽曲だ。今回の「音楽が地域や言語によって区分されるのではなく、音楽そのものとして聴かれ、愛されることを願う」というメッセージとも重なる内容であることから、世界中のファンの共感を集めたとみられる。



SNSでは「#WeStandWithBTS」「#Proud_of_BTS」などのハッシュタグを付けた投稿が相次ぎ、「BTS」への支持が広がった。さらに、「EPIK HIGH」のTABLOや、Netflixアニメ映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』を手掛けた韓国系カナダ人のマギー・カン監督もSNSを通じて支持を表明。楽曲「Aliens」の制作に参加した米音楽プロデューサーのMike WiLL Made-Itも応援メッセージを投稿するなど、著名人からも賛同の声が相次いだ。

グラミー賞は1959年に創設された世界有数の音楽賞で、「BTS」はこれまでポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス部門やミュージックビデオ部門などでノミネートされたものの、受賞にはあと一歩届かなかった。また、2019年からはレコーディング・アカデミーの投票会員としても活動し、2021年と2022年の授賞式では単独パフォーマンスも披露している。

一方で、グラミー賞を巡っては過去にも議論があった。2021年には世界的アーティストThe Weekndが選考を批判して作品の出品を取りやめ、その後グラミー側は投票制度の見直しや多様性の強化など改革を進めてきた経緯がある。

「BTS」の今回の決断は、単なる出品見送りにとどまらず、グラミー賞におけるアジア音楽の評価のあり方を問い掛ける一石となった。

今後、ほかのK-POPアーティストやグラミー側がどのような選択を示すのか、その動向に世界の音楽業界が注目している。

(【Music NOW+】編集部)

 

WOW!Korea提供

2026.07.30