韓国をはじめとしたアジアの良質なエンターテイメントを幅広く招致し、ライブをはじめとしたさまざまな展開によって、国と国を結ぶ懸け橋を目指すイベント「LIVE ARCH」。「男の中の男」の意味を持つボーイズグループMR.MRをゲストに迎えたVol.3の振替公演が、1月8日(水)、東京・赤坂BLITZにて開催された。
MR.MRはメンバー全員が180cmを超える長身で、モデルのようなビジュアルと、優れた歌唱力が魅力の6人組。今回は残念ながら、昨年10月に加入した新メンバー、ホンを除く5人での来日となったが、日本での初単独公演ということで、メンバーたちは気合十分。
ファンも記念すべきその瞬間を見届けようと、会場にはオフィシャルグッズの白いペンライトを手にした大勢のファンが、会場を埋め尽くした。
いよいよ2部公演が開幕。定刻通りにスタートし、コートを利用したダンスが話題を集めたデビューシングル「Who’s That Girl」で幕を開けた。パワフルでキレのあるダンスで、早くもファンの視線をくぎ付けにするMR.MR。続けて、強烈なビートのダンス曲「Waiting for you」を披露すると、彼らの男らしい強くてカリスマ性あふれる姿に、ファンのテンションは一気に上昇した。
2曲終えたところで、司会の椎名真子、応援MCとして、「あると思います」でお馴染みのお笑いコンビ「天津」の木村卓寛が登場。「今から楽しいライブ、“あると思います!”」と会場を盛り上げ、温かい雰囲気の中、MR.MRが「初めまして。私たちは男の中の男、MR.MRです」と全員で決めのあいさつをし、「MR.MRのボーカル、チャンジェです」「MR.MRのかわいいボーカル、リュです」「MR.MRのリーダー、ジンです」「セクシー、キューティー、メインボーカルのテイです」「MR.MRのドヨンです」と一人ずつ自己紹介をした後、早速次の曲へ。
ジン、テイ、リュの3人がバラード曲「My Everything」を切々と歌い上げた後、再び5人で「Do you feel me」をスタンドマイクを使ったカッコいい雰囲気のパフォーマンスで魅せた。最初から全力で飛ばしているメンバーは、すでに輝く汗がキラリ。お互いメークが落ちないように、とタオルで汗を拭き合いする仲の良い一面も見せた。
MR.MRの魅力をさらに知るための質問コーナーでは、エロ詩吟を追求する天津木村が「エッチな本を読みますか?」と際どい質問を投げかけた。すると、リーダーのジンがノリ(!?)で「ちょっと」と笑いながら答え、チャンジェは「僕は本が好きなので、いろいろなジャンルの本を読みます(笑)」と上手く交わした。
また、「今年チャレンジしたいことは?」という質問に対し、リュが「ミュージカルに出演して、演技をしたいです」と答えると、テイも「ミュージカルにも出演したいですが、映画にも挑戦したいです」と明かした。そして、ジンはリーダーらしくグループとして「東京ドームで公演をしたい。みんなで楽しく遊びたいです!」と野望を語り、チャンジェは「映画出演も目標にしていますが、まずはドラマに出演したいです」と話した後、天津木村に「機会があれば、木村さんが出ている番組にも出演したいです」とセンスのあるコメントも。また、ドヨンが「日本で全国ツアーをやってみたいです!」と話すと、ファンからは大きな歓声が上がった。
続いては、会場からの質問にメンバーが答えていくことに。先ほどの木村の質問が影響してか、「一番エロい人は誰ですか?」とストレートな質問が。これにはメンバーも苦笑い。全員で一斉に指をさそうということになり、「せーの」の掛け声で、全員の指が向いたのは、テイ。ジンの説明によると、宿所でシャワーの後に裸で歩き回っているからだとか。すると、テイは「皆さん、僕そんなヤツじゃありませんよ!」と必死に弁明。にもかかわらず、メンバーから「一番エロいのは、テイってことで」と話をまとめられ、焦るテイ、という構図で会場は大爆笑となった。
また、「好きな食べ物は?」という質問に、リュとジンは「寿司と肉」と答え、テイも「寿司」と答えると、ジンから「そう答えたらダメでしょ。皆さんの愛って言わないと」と小声でダメ出しがあり、「皆さんのLOVE」と照れながら言い直すテイ。チャンジェは「ビール(笑)。それは冗談で、僕も寿司と肉、麺類ですね。やきそばとか」と答え、ドヨンも「肉、寿司。皆さんのLOVE」と言うと、チョンジェが「うそつき~!(笑)」と茶化し、楽しい掛け合いを見せた。
「お互いメンバーに言っておきたいことは?」という質問には、リュが「宿所ではみんな服ぐらい着てよ! 僕以外、みんなパンツ一丁なんですよ」と暴露し、メンバー全員気まずそうな表情になる中、司会の椎名と木村は「それぐらい、MR.MRは体に自信があるということなんですね~」と感心しきり。
この雰囲気を変えようと、リーダーのジンが「今年はメンバー全員が元気で、何事もなく過ごせればうれしいです」と話したが、チャンジェから「そういうことではなく、本音を言ってよ」と鋭いツッコミが。そして、チャンジェは「ジン兄さんには、あまりすねないで、寛大な心で僕らを受け止めてほしい(笑)」と本音をぶつけた。お互いへの信頼があるからこそ、何でも言い合えるMR.MR。そんなやり取りをニコニコしながら見ていた癒し系のドヨンは「これからも、お互いに“愛してる”と言いながら、仲良く元気で過ごせたらいいですね」とほっこりした笑顔でこのコーナーを締めくくった。
再びライブタイムへ。次の曲は、新春プレゼント企画として、ステージ写真の撮影がOKというファンにはたまらない時間。全員が一斉にカメラを取り出して構える中、MR.MRは「クロンガバヨ(サザンオールスターズの『TSUNAMI』の韓国語バージョン)を熱唱。思わずシャッターを切る手が止まってしまうほど、ステキなハーモニーでしっとりと歌い上げた。
プレゼント企画のじゃんけん大会では、ジン、チャンジェ、ドヨンとじゃんけんをして最後まで勝ち残ったファンに、メンバーのサイン入りCDがプレゼントされた。
さらに、黒のスーツに蝶ネクタイという衣装に着替えて登場したテイとリュが、「Mack the knife」を英語歌詞で歌い、歌唱力の高さを見せつけた後、再びメンバーの私物プレゼント抽選会へ。
ドヨンは母からもらったというセーター。テイは、ホンがかぶっていたものを頼み込んで譲ってもらったという青いキャップ、ジンは撮影のときに、自分で作ったという世界に一つしかない指輪、リュはレッスン生時代、1週間洗わずに着続けたという思い入れのあるジャージ上、チャンジェは「アイドル陸上大会」で着たという黄色のジャージ下をプレゼントとして持参し、当選したファンは大感激の様子だった。
ライブもいよいよ後半戦。甘い雰囲気の「My Girl」では、メンバー同士歌いながら肩を組んだり、笑い合ったり、楽しそうな様子が伝わり、ファンも一緒になってノリノリに。ラストのバラードナンバー「約束するよ」では、客席からの完ぺきな応援コールに、リュが親指を立てて“グッド”の合図を送り、ニッコリ。そして、メンバー全員ステージの下に降りて、ファンと一番近くで触れ合い、盛り上がりも最高潮となって、本編が終了した。
アンコールは、本編の熱気そのままに、ダンスナンバーの「Highway」で再び盛り上がった後、暗転。一呼吸置いて、スタンドマイクの前に立つメンバーの姿が見えると、「雪の華」のイントロが流れ、客席からは「おー」という歓声が。MR.MRは1番は韓国語で、2番は日本語で熱唱。澄んだ裏声や5人のハーモニーに、ファンもぐいぐい引き込まれ、静かに聞き惚れた。
全ての曲目が終了し、日本初の単独公演で全ての力を出し切ったMR.MRは清々しい表情で、最後に一言ずつファンにあいさつした。チャンジェは「僕たちの初の単独コンサートをこうして一緒に迎えてくださり、本当に感謝しています。日本に来て、一番たくさん言った言葉が“ありがとうございます”です。それぐらい、皆さんが僕たちにはもったいないぐらいの愛をくださったので、本当に感謝しています。(日本語で)また会いましょう!」とファンへの感謝の気持ちを改めて伝えた。
リュは「またこのような機会があったら、歌をもっと一生懸命練習して、MR.MRの真価を存分に見せたいです。今日はお越しくださり、本当にありがとうございました。気をつけてお帰りください」と最後までファンを思いやる姿を見せた。
ジンは「(日本語で)皆さん、今日どうでしたか? 私は今日気分がとてもいいです。本当です。これから日本語の勉強ももっと頑張ります。愛してます。来月また会いましょう!」と一生懸命日本語を話す姿に、客席からは拍手が沸き起こった。
逆に、手にこっそり日本語のカンペを忍ばせ、メンバーから「うそつき~!」とつっこまれたテイ。「皆さん、今日楽しかったでしょ? ありがとうございます。日本にたくさん来られるように、皆さん応援よろしくお願いします!」と話し、ムードメーカーらしく最後まで場の雰囲気を和やかにした。
そして、ドヨンが「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!」と最後に日本語で新年のあいさつ。「皆さん、本当に好きです。愛してる。サランヘヨ」と愛嬌たっぷりの笑顔で、ファンを胸キュンさせた。
そして、リーダーのジンが、今回の公演に携わった関係者に感謝し、「これからも一生懸命頑張って、日本で頻繁に公演ができるようにしたいです。今日の熱気、忘れません! すごく気分のいい一日でした。皆さんも同じ気持ちだったらうれしいです」と振り返り、メンバー全員声を揃えて「皆さんの男の中の男、MR.MRでした!」とあいさつして客席に手を振り、いつまでも名残惜しそうにしながら、ステージを後にした。
ライブ終了後は、ファン全員とのハイタッチ会で、ファンと直に触れ合い濃密な時間を過ごしたMR.MR。公演前の会見で、「さまざまな面を持っている男性が、男の中の男」と話していた通り、今回の公演でメンバーそれぞれがさまざまな一面を披露し、ファンのハートをがっちりキャッチ。初の単独公演を大成功させた彼らが、次の公演ではどんな男らしさを見せてくれるのか楽しみだ。
取材:Korepo(KOREAREPORT INC)
photo:、(C)韓タメDaily
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