【コラム】TVINGは2位を取り戻せるのか…韓国OTT市場で始まった“無料競争”の行方

韓国OTT市場で新たな動きが起きている。

TVINGがOTT市場2位奪還に向け、「広告型無料サービス」の準備を進めていることが分かった。広告を視聴することで月額利用料0ウォン(約0円)でコンテンツを楽しめる仕組みだ。

一見すると料金施策の変更にも見えるが、その背景には韓国OTT市場の勢力図変化がある。

■TVING、2位から3位へ…変わった韓国OTT勢力図

モバイルインデックスによると、ことし4月の韓国OTT市場における月間アクティブユーザー数(MAU)順位は以下のとおりとなった。

Netflix:1479万人
Coupang Play:910万人
TVING:770万人

これは昨年と比べると大きく変化した数字だ。

昨年下半期まではTVINGがOTT市場2位を維持しており、「絶対的強者」Netflixを追う“韓国代表OTT”とも評価されていた。

しかし、3位だったCoupang Playが広告型無料サービスをきっかけに利用者を大幅に増やし、順位が逆転した。

■Coupang Play躍進の背景となった“月額0円”

Coupang Playは昨年6月から、広告型無料サービスの対象を既存のWOW会員限定から一般会員へ拡大した。

OTTとしては初めて、月額利用料無料のサービスを一般公開した形となる。

その後、Coupang Playはことし3月、初めてMAU900万人を突破。TVINGとの差を約200万人まで広げた。

広告型無料サービス開始を機に、OTT市場の“2強”としての地位を固めつつある。

■TVINGも「広告型無料サービス」準備へ

こうした状況の中、TVINGも動き始めた。

20日、IT業界によると、TVINGは最近、利用規約に広告型無料サービスなどの内容を追加した。改定された規約は26日から施行される。

現在、TVINGは低価格の広告付き料金プランを運営しているものの、広告型無料サービスは導入していない。

低価格広告プラン「広告型スタンダード利用券」の利用料は月額5500ウォン(約550円)となっている。

今回の規約改定は、広告型無料サービス導入に向けた準備との見方が出ている。

■Netflixとの差も拡大

一方、Netflixとの差も広がっている。

Netflixはことし3月、「BTS(防弾少年団)」のカムバック公演を生配信した効果もあり、MAU1591万人を記録。昨年12月の1559万人を上回り、過去最高を更新した。

TVINGが広告型無料サービスを正式導入するかどうか、また導入された場合にCoupang Playとの差を縮められるかにも関心が集まっている。

■TVINGは2位を取り戻せるのか

韓国OTT市場はこれまで、コンテンツ競争が中心だった。

しかし、Coupang Playの事例を見る限り、“無料”という選択肢が市場に与える影響は小さくないことが分かる。

TVINGの広告型無料サービス導入が実現した場合、OTT市場の勢力図に再び変化が生まれるのか。

2位奪還へ向けたTVINGの次の一手に注目が集まっている。

 

WOW!Korea提供

2026.05.21