【コラム】2001年の曲が今のK-POPにハマる理由 m-floに“時代が追いついた”瞬間

m-flo


日本の音楽ユニットm-floの楽曲が、いまK-POPをきっかけにあらためて存在感を示している。

その一つが、Billlieによる「come again」のカバーパフォーマンス映像だ。2001年のアルバム「EXPO EXPO」に収録された同曲は、YouTubeで約5700万回再生を記録するなど長く聴かれてきたが、今回のカバーを通じて、現在のリスナーにも自然に届いている。

Billlie

コメント欄には「懐かしい」という声に加え、「全く古くない」「今でも通用する」といった反応も多く見られる。過去の思い出としてではなく、“いまの音楽として成立している”という受け止め方が広がっている点が印象的だ。

こうした反応の背景には、m-floの楽曲が持つ作りの特徴があると考えられる。

「come again」は、VERBALのラップと女性ボーカルの掛け合いによって成り立つ。軽やかなR&Bサウンドの上に、リズムの心地よさを感じさせるラップと、透明感のある歌声が重なる構成は、現在のK-POPとも自然に重なる要素が多い。さらに、メロディの流れやサビの繰り返し、複数人で歌い分けやすい設計など、グループパフォーマンスとして再解釈しやすい点も特徴といえる。

実際にBilllieのカバーでも、原曲の持つ爽やかさや軽やかさはそのままに、現代的な表現として違和感なく再構築されていた。ここで見えてくるのは、過去の楽曲がよみがえったというよりも、もともと今の音楽とも自然に重なる要素を備えていたという点だ。

この流れは代表曲にとどまらない。

YOUNG POSSEのハン・ジウン


YOUNG POSSEのメンバー、ハン・ジウンがカバーした「HyperNova」も、その一例といえる。

同曲は2024年に「m-flo loves Maya」名義で発表された新曲であり、懐古的な文脈とは異なるが、現在の音楽シーンの中に自然に溶け込んでいる。

「HyperNova」は、16歳の新人シンガーMayaを迎えて制作された楽曲で、女性ボーカルを軸とした構成や、抜け感のあるサウンドが特徴だ。2001年の「come again」と時代は大きく異なるが、ラップと歌のバランスや音の設計には共通点が多く、スタイルの一貫性がうかがえる。

当時は新しい音として提示されていたサウンドが、現在のポップミュージックの中で自然に受け入れられている点も興味深い。楽曲そのものの作りが、時代や表現方法が変わっても活かされる形になっている点も見逃せない。

過去の代表曲と最新曲のいずれもが、現在のK-POPと違和感なく重なる。このことは、m-floの音楽が特定の時代にとどまるのではなく、現在のポップミュージックとも自然につなぐことができるスタイルを持っていることを示している。

また、コメント欄には日本語だけでなく英語や韓国語の反応も見られ、世代や地域を越えて楽曲が受け入れられている。ある人にとっては懐かしい楽曲であり、別の人にとっては新鮮な音楽として届いている。その広がり方自体が、楽曲の持つ持続力を感じさせる。

今回のK-POPによるカバーは、そうした変化を感じさせる一例といえそうだ。m-floの音楽は、時代の中で消費されるのではなく、異なる文脈の中で繰り返し発見されていく性質を持っているのかもしれない。

“懐かしいのに新しい”と感じられる理由は、まさにそこにある。

m-flo-come again Covered by Billlie/PBLive

[Cover] 한지은 - HyperNova (원곡 : m-flo) ⎮ YOUNG POSSE

2026.03.10