
バラエティー番組「最強野球」が、スタジオC1を相手取って申し立てた不正競争行為禁止の仮処分で勝訴した中、「火花野球」側が公式立場を発表した。
JTBCがスタジオC1を相手取って申し立てた著作権侵害禁止および不正競争行為禁止の仮処分申請に対し、ソウル中央地裁第60民事部は、「火花野球」の制作および販売、流通、配布、配信を禁止する決定を下した。
裁判部は19日、決定文を通じて、「スタジオC1が『最強野球』の主要出演陣および構成要素を特別な変形なくそのまま活用すると同時に、『最強野球』で行われていた試合内容や記録、描写などを基に、実質的に『最強野球』の後続シーズンであることを暗示する内容を含む『火花野球』を制作・配信する行為は、不正競争防止法第2条第1号に規定された不正競争行為に該当する」と明示した。
これにより、これまで公開された「火花野球」のすべての回を含め、該当する映像物および同一シーズンの連続回に該当するコンテンツについて、「火花野球」という名称をタイトルとして表示したり、「火花ファイターズ」という名称の選手団が登場する映像および番組は、制作、配信、販売、流通、配布行為のすべてが禁止された。
裁判部は、JTBCが「最強野球」の成功のために投資した人的・物的資源を考慮した結果、出演陣やその描写、構成要素など、JTBCの成果をそのまま継続して使用した「火花野球」の制作および流通は、他人の成果を無断で使用したものと判断した。
裁判所は、「JTBCおよびJTBC中央は、『最強野球』の制作のため、3年間で300億ウォン(約30億円)以上の制作費を投入し、自社チャンネルを通じて『最強野球』を放送・PRしてきた。スタジオC1は、このような制作費の支援と、安定的かつ大衆的なチャンネルを通じた放送が確保されていたことから、キム・ソングン、イ・デホ、パク・ヨンテク、チョン・グヌら有名コーチおよび選手を出演陣として起用することができた」とし、「『最強野球』の成功はJTBCの成果である」と明らかにした。
さらに、「スタジオC1は、JTBCを排除したまま、『最強野球』の名声や顧客吸引力をそのまま利用し、後続シーズンを期待する視聴者を取り込む意図で『火花野球』を制作したとみられる」と指摘。「スタジオC1の行為により、JTBCは『最強野球』シーズン4を適切な時期に制作・放送できず、前シーズンとの連続性を十分に示すことができなかった。さらに、『火花野球』が『最強野球』シーズン4と同時期に配信されたことで視聴者の関心が分散し、経済的利益を侵害された」と判断した。
あわせて、スタジオC1による「最強野球」の著作権所有主張については、「共同制作契約当時、双方は、JTBCがスタジオC1に標準制作費の110%を放映権料として支給し、JTBCが番組の著作権を保有することで合意していた。スタジオC1は視聴率に応じた一定額のインセンティブに加え、制作協賛や間接広告、仮想広告で発生した収益の50%相当額を配分されていた」と説明し、「JTBCはスタジオC1の投資や努力に対し、相当な補償を行ったとみられる」と付け加えた。
JTBCは「裁判部の賢明な判断に感謝する。コンテンツ制作産業が望ましい方向に進めるよう、不法行為を遮断する根拠が設けられたことを喜ばしく思う。本案訴訟を通じ、損害賠償請求などの法的措置を継続していく」と明らかにした。
これに対し「火花野球」側は、「『火花野球』の著作権がJTBCにあるという主張はすべて受け入れられず、チャン・シウォンプロデューサー個人に対する申請もすべて棄却された」とした上で、「ただし、スタジオC1が『最強野球』の映像著作物をJTBCに納品し、その成果までJTBCに移転されたという前提で、『火花野球』がJTBCの保有する成果を侵害したと判断した点については同意しがたい」と反論した。
さらに、「仮処分異議申請を通じて是正を求め、監督、出演陣、スタジオC1の役職員および外注協力会社などの努力が正当に評価されるようにしたい」とし、「『火花野球』2025年シーズンの残りの放送については慎重に検討中だが、ファンとの約束が最も重要だという考えに変わりはない」と強調した。
一方、JTBCと「最強野球」のチャン・シウォンプロデューサーは、シーズン4のレイアウトおよび進行を巡り対立してきた経緯がある。これを受け、チャン・シウォンプロデューサーは既存の出演陣と共に新番組「火花野球」を立ち上げ、JTBCは4月、スタジオC1およびチャン・シウォンプロデューサーを刑事告訴した。
WOW!Korea提供





