「インタビュー」俳優キム・ウビン、「大げさな目標はない」…明日ではなく「きょう」のために演技

劇中のキム・ウビンは自然にアラビア語の台詞をこなす。 単純に台詞を詠むことを越え、感情まで盛り込むことは容易ではない挑戦だった 結局、彼が出した解決策は「無限反復」だ。

「聞き慣れた言語ではなかったので、最初はとても難しく感じました。 僕にはもう一つの挑戦のようなものでした。 ところが、一つの文章ずつ録音ファイルを千回ほど聞くと、覚えられました。 台本に52節がありましたが、5万2000回くらい聞いたと思います。 そうしながら、そのセリフを僕の中に完全に残すのです」

「魔法のランプにお願い」はキム・ウンスク作家特有の言葉の味とユーモアが際立つ作品だ。 時間を行き来する立体的な叙事の中でも、ドラマはウィットの威力を忘れない。 やはりそれを生かすのは俳優の役目だ。 その中で圧巻はガヨンの前でキム・ウンスク作家のヒット作主人公をパロディーするジーニーの「ワンマンショー」シーン。「相続者たち」のチェ・ヨンドから「パリの恋人」のハン・ギジュ、そして「ザ・グローリー」のムン・ドンウンまでしっかりと表現するキム・ウビンの機知と残虐さは間違いなく笑いを誘う。

「キム・ウンスク脚本家のユーモアが好きです。 ファンでもあります。 そんなコミックシーンが出てくる時はとても楽しくて、どうすればもっとうまく生かせるか悩むことさえ幸せでした。 さらに、脚本家さんが僕が嫌がるかと思って修正本から抜いた部分を僕が残念でまた入れたりしました。 脚本家さんも『じゃあ、一度楽しくやってみて』と言っていました」

「魔法のランプにお願い」の最初と最後をつなぐ大きな幹はジーニーとガヨンのロマンスだ。 ジーニーと人間の愛という見慣れない設定にもかかわらず、2人が繰り広げるロマンスは終始一貫して気持ちの良いときめきを刺激する。 スジとの共演はドラマ「むやみに切なく」(2016)以来10年ぶりだ。 キム・ウビンは「3話のエンディングに出てくる初めてのキスシーンで愛の火種ができたと思って特に念入りに撮影した」とし「スジとは2、3年ぶりに会ったように息を合わせるのに空白が感じられなかった。 親しくなる必要もなく、すぐに作品の話ができてよかった」と話した。


ドラマは人間の善良な本性に対するメッセージで締めくくりをする。 サイコパスだが、自分を正しく育てるための大人たちの努力と共に「善良な選択」をしながら生きていくガヨン、そして人間の堕落をかけて神と取り引きしたジーニーが合う最後は全て「性善説」に対する作家の信頼に帰結する。 ジーニーでありサタンを演じたキム・ウビンに「人間の善悪」に対する多少哲学的な質問を投げかけると、彼はドラマのような答えを出した。

「今回の撮影をしながら、何が善良で何が悪いのかに対する悩みを初めてしてみました。 『どのように生まれたのか』よりは『生きていく中でどのような選択をするのか』が重要だと思います。 多くの人がそれぞれの選択をしますが、それが良い選択なのか悪い選択なのかは自分で知っているでしょう。 それが本能的に人間が持っている善良さが存在する証拠だと思います」

彼は2017年に鼻咽頭がんの診断を受けた。 その後、治療に専念し、約2年半の空白期間を持った。

 

WOW!Korea提供

2025.10.16