ふたりは運命のように展示会場で再会する。JINは何かを決心したようにシン・セギョンの手をつかんで走る。そして彼らは幸せな瞬間も、傷だらけになった時間も一緒に分かち合い、お互いに対する心の波動を育てていく。
物語はミュージックビデオの最初のシーンに再び戻る。今JINは、去ってしまった恋人をみつめてうなだれるのではなく、彼女に向かって走り始めて見る人を感動させる。そしてふたりは、一緒に車に座っている。まだぎこちない雰囲気が漂うが、今もお互いを放棄できない姿が最後まで深い余韻を残している。
シンガポールの美しい風景を背景に撮影された「Don't Say You Love Me」のミュージックビデオは、見ごたえのあるストーリーとふたりの繊細な感情演技で見る人をひきつける。複雑な内面を表現したJINの表情、お互いに対して残してしまった傷と絡み合った感情を振り返る物語が、曲の持つ雰囲気とひとつになって切ない。
一方、「Don't Say You Love Me」は淡白なサウンドと穏やかな曲の構成が寂しい雰囲気を漂わせるポップジャンルの曲だ。愛に対する二重の感情を扱っているが、メロディはイージーリスニングのように穏やかで、ここから来るコントラストが曲の響きを高めている。