ベクホは「いいえ、キスしたじゃないですか」と言い、ミギョンは「あの、すみませんが、狂人ですか? もしかして、それはファーストキスですか? 『僕と口づけした女はお前が初めてだ』っていうことですか?生まれてこのような告白は初めて聞きました」と舌を巻いた。
ベクホは「これは告白ではなく提案と見るべきです」と指摘し、ミギョンは「それが一番気が狂いそうなことだっていうんです。むしろ私のことが好きだ、一目ぼれしてずっと好きだった、そういうことだとしたら、私が人間的に理解はしてみる。本当に人ですか?ご飯の代わりに乾電池を食べてみたら?」と毒舌を吐いた。
ベクホは「当惑しているのは私のほうです。私には人間関係に対する厳格な区分と段階があります。ところが昨夜、ミギョンさんの突発行動により、私が守ってきた原則は崩れ、何の関係もない女性と、しかも職場の同僚とキスしたという汚点が生じました。そして、私はその事実がとても気になります。正さなければならないという思いを拭えないほどです」と打ち明けた。
ミギョンは「汚点?そうです。私はあなたの人生の汚点ですね。どんなに汚くて不快で嫌だったのかしら?」と言い放ち、ベクホは「嫌だったと言ったことはありません。私の質問に対する答えを聞きたいです」と釘を刺した。
ミギョンは「さっきから一貫して激しく断っているんだけど、一体何を聞いているんですか。嫌です。好きでもないのにただ付き合おうというのも嫌だし、このように誠意なく言葉だけ吐き出すのも嫌だし、花束を持ってきてひざまずいて頼まれても受け入れてあげるかどうか。どうしてそんなに自信があるの?」ともどかしさを吐露した。
ベクホは「状況が嫌なのであって、私を嫌っているわけではないんですね。嫌いな人にキスするはずがないですから。一度下した決定は覆しません。ミギョンさんが私を好きになれるように、それで私たちが恋人になれるように努力します」と伝え、ミギョンは「狂ってしまったんだね」と嘆いた。