「コラム」韓国の住居事情「間取り」

リビングに集まって大勢で食事をするのが韓国の日常風景だ


韓国ドラマを見ていると気がつきます。日本では玄関を入るとたいていは廊下があるのですが、韓国ではすぐにリビングになっています。日本と韓国は間取りが根本的に違うのでしょうか。

 

リビングルーム中心主義
日本では一軒家でもマンションでも玄関を入ったらいきなりリビングルームになるということはあまりなく、まずは廊下があってそれぞれの部屋につながっています。
けれど、韓国の場合は、玄関を入るとすぐにリビングルームになる間取りが非常に多くなっています。
そして、各個人の部屋はそのリビングルームに直結しており、廊下というものがあまりありません。
韓国の家庭では家族同士のつながりをとても大切にしますから、誰もがすぐに気軽に集まれるように、リビングルームを中心に間取りが設計されています。
それも、リビングルームを広く取り、廊下のような役割をするスペースはできるだけ削ってしまいます。
ですから、韓国では廊下のない家がたくさんあります。そういう点では、間取りの考え方が日本とはかなり違います。


このような「リビングルーム中心主義」というものは、他人同士が一緒に住む長屋でも同じです。
韓国ドラマを見ればよくわかりますが、韓国式の長屋は門を入っていくと、まず広い中庭があります。
そこはいわばリビングルームの役割を果たしていて、そこで住人同士は集っておしゃべりに興じます。
そして、各住人の部屋はその中庭と直結した形で配置されています。ここでも廊下というものがまったくありません。
余分なスペースがないという意味では機能的です。
しかし、プライベートな生活を大切にしたい人にとっては、何でものぞかれているような気分になるかもしれません。
けれど、広いリビングルームや中庭を中央にすえて各部屋を直結させる韓国式の間取りは、人との密なコミュニケーションを取る場合にはとても便利なものです。

文=「ロコレ」編集部

 

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コラム提供:ロコレ

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2024.07.03