残忍な強盗殺人の容疑で逮捕されたのは無垢なる少年たちだった―
2007に起きた実在の殺人未遂事件「クロスボウ事件」に基づく映画『折れた矢』(12)で韓国のアカデミー賞と称される青龍映画賞監督賞を受賞したほか、韓国最大の金融スキャンダルとも言われる「ローンスターゲート事件」に基づく『権力に告ぐ』(19)が初登場No.1ヒットを記録した社会派監督のチョン・ジヨンが監督を務めた本作。1999年に全羅北道(チョルラプクト)完州郡(ウォンジュグン)参礼邑(サムレウプ)の「ナラスーパー」という小さな商店に3人組の強盗が侵入し、寝ていた70代女性を殺害した後現金などを盗んだ「参礼(サムレ)ナラスーパー事件」を基に、濡れ衣を着せられた少年たちの無実の罪を晴らそうと、1人の刑事が警察と検察の闇を炙り出すべく奮闘する姿を骨太に描く。
主演を務めるのは、『ペパーミント・キャンディー』、『殺人者の記憶法』をはじめ韓国映画界を代表するベテラン俳優ソル・ギョング。これまで幾度も韓国国内の映画賞に輝いてきた彼の演技は折り紙付きで、本作でも味わい深い演技により作品に確かな説得力を与えている。さらに、『神と共に 第一章:罪と罰』のユ・ジュンサンや「イカゲーム」のホ・ソンテ、TVシリーズに映画に大活躍の名女優ヨム・ヘラン、「元カレは天才詐欺師」や『オオカミ狩り』をはじめジャンル不問の完璧な熱演で作品毎にファンを虜にするソ・イングクら韓国映画界を代表する実力派たちが脇を固めており、韓国映画ファンの垂涎の実話サスペンスのジャンルに、新たな傑作が誕生した。
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