「コラム」新刊『1冊でつかむ韓国二千年の歴史と人物』が解説する「儒教」!

『韓国ドラマに深くときめく 1冊でつかむ韓国二千年の歴史と人物』(星海社)

韓国の歴史をわかりやすく解説した『韓国ドラマに深くときめく 1冊でつかむ韓国二千年の歴史と人物』(星海社)では、歴史に関する重要なキーワードを紹介しているが、その中で特に大切なのが「儒教」である。

 

厳格な身分制度!
『韓国ドラマに深くときめく 1冊でつかむ韓国二千年の歴史と人物』では韓国社会に強く根付いている儒教について解説している。
歴史的には、朝鮮王朝の国教は儒教であった。
特に、儒教の中でも名分を重んじる朱子学(中国の南宋の時期に朱熹〔1130~1200年〕によって導かれた儒教の学問体系)こそが朝鮮王朝が取りいれた儒教の根幹となっていた。
そもそも建国当時の朝鮮王朝は、滅ぼした高麗(コリョ)王朝(仏教を国教にしていた)を否定するために儒教を大いに活用した。仏教寺院に支配されていた土地や奴婢を没収する手段でもあったのだ。
さらに、朝鮮王朝では官吏登用の手段として、朝鮮王朝以前から制度としてあった科挙をさらに強化した。その試験では儒教の教義を問う質問が多かった。その中で儒教的な道徳と知識を備えた賢人が科挙に合格していき、国の中枢となる政治官僚となって国王を補佐して統治を完成させていった。


その過程で、厳格な身分制度が採用された。儒教には人間の出自によって身分の差を認める思想がある。そこが、平等思想がある仏教との大きな違いであった。
朝鮮王朝が儒教国家になったことで、人々の生活では儒教が繰り返し説いていた「忠」と「孝」が重んじられた。わかりやすく言えば、「忠」は国王あるいは権威者に対する忠誠心であり、「孝」は先祖や両親に対する孝行である。実際、朝鮮王朝の本質は国王を頂点とする中央集権国家であるという点にあり、その維持のためには「忠」と「孝」が不可欠だった。
結果的に、目上の人を異様に崇める共同体ができあがった。年齢が1つでも上の人に対して厳格な敬語を使うことが美風となり、それは現代でも受け継がれている。
【『韓国ドラマに深くときめく 1冊でつかむ韓国二千年の歴史と人物』書籍情報】
書名/『韓国ドラマに深くときめく 1冊でつかむ韓国二千年の歴史と人物』
著者/康熙奉(カン・ヒボン)
発行/星海社
価格/1400円+税

構成=「ロコレ」編集部

 

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コラム提供:ロコレ

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2024.02.26