<余談>
韓国ではどちらが“ヒョン”(又は、オッパ・オンニ・ヌナ)か“ドンセン”(男女共通で弟妹のこと)かを見分ける時に「住民登録証」(韓国人が必帯する身分証明カード、日本のマイナンバーカードに該当)を見せ合い年齢を確認し、どっちが”ヒョン(オンニ)”かを決めます。
この他によく使われているのが食堂の女主人や厨房のおばさんに”イモ”(義母/食べるイモではありませんので念の為)と呼び、親しさを表します。もちろん血は繋がっていませんが…。
最近は若い夫婦の間でも夫を”オッパ”と呼び、ぐっと距離を詰めています。キャバレーやクラブ等で綺麗なホステスから”オッパ”と呼ばれたらゾクッとして思わず鼻の下を長~くして財布のひもを緩めたと、”友達”が話してくれました。絶対私の事ではありません。念の為に。こんな事を妻に知られたら何を言われるかわかりません。最近あまり使われませんが、“くわばら!! くわばら!! ”
韓国人は日本人よりも情が厚くその思いを心に秘めず、あからさまに表現しますので日本の人は一瞬戸惑いながらも、その心地良さにホロッとするのではないでしょうか!? 一度親しくなったら本当の家族のように分け隔てなく”情をあびせます”。
情を「注ぐ」でなく「あびせる」と表現したのは、情を「注ぐ」程度を超えてることを強調するためです。自分が親身になってすべて全力投球するから、その分あなたも目一杯に愛してくれと言うのが韓国式です。
この熱さにほだされて日韓間で国際結婚するケースが多々ありますが、長く幸せな生活を送ってもらうためにも、このような国民性の違いをを冷静に受け止めて結ばれることをお勧めします。
日本の人にとって感情たっぷりに意思表示をされるとうれしくなってしまう人が多いようです。やがてその思い入れに慣れてくると負担になり距離を取ることもありますが、その態度が韓国人には冷たく感じ「日本人は情がない」と誤解されてしまいます。
<追伸>
「ウリガ・ナミガ」は元々プサン(釜山)地方でよく使われていた言葉で、政治家たちが1992年の大統領選挙の時に団結を誓った言葉としてマスコミに喧伝され”全国区”になりました。
※権鎔大(ゴン・ヨンデ)韓日気質比較研究会代表の寄稿。ソウル大学史学科卒業、同新聞大学院修了。大韓航空訓練センター勤務。アシアナ航空の日本責任者・中国責任者として勤務。「あなたは本当に『韓国』を知っている?」の著者。
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