「コラム」そこにコン・ユがいた2「2016年の大活躍」

コン・ユの俳優活動を見ていて特に印象的だったのが2016年だ。彼はこの年に映画とドラマで大成功をおさめている。その後はしばらくの休養期に入ったかのようだったが……。

写真=tvN『トッケビ』公式サイトより

不思議な受賞コメント

2016年を振り返ってコン・ユはこう語っている。
「『トッケビ』が韓国で放送された年は、出演する作品がすべて成功し、本当に幸福な1年を過ごすことができました」
この言葉には実感がこもっている。
実際、コン・ユが主演した『釜山行き』(邦題は『新感染 ファイナル・エクスプレス』)は2016年7月に韓国で公開されて観客数が1100万人を超える大ヒットとなった(日本では2017年に公開された)。
さらに、2016年12月から翌年1月にかけてtvNで『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』が放送されて、ケーブルチャンネルとしては異例の高視聴率を獲得した。
同じ年に映画とテレビで大成功したコン・ユ。名声は高まる一方だったが、当のコン・ユは決して有頂天にならなかった。それどころか、「悩める世界」に閉じこもってしまったかのようだった


事実、2017年5月に行なわれた百想芸術大賞でテレビ部門・男性最優秀演技賞に輝いたというのに、コン・ユは不思議な受賞コメントを残している。
「この場に立つのが怖かったのです。いろいろな人生を生きてきましたが、いまは混乱しています」
「私がどこにいて、私が誰なのか、私はいまどこへ行こうとしているのか……」
最高の賞を得て不可解なコメントをするところが、いかにもコン・ユらしい。彼は、常に何かを模索しているのだ。その姿勢が旺盛な探究心を生んでいたのだ。

構成=「韓流テスギ」編集部

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2023.03.12