「インタビュー」前編「防弾少年団」、輝きよりも不安な青春の肖像

 

20150523-bdsd-1人気グループ「防弾少年団」が制服を脱いで青春を謳歌した。しかしきらめき輝く華やかな青春ではなく、輝きの後ろに隠れた不安さを全面に出した。彼らには単純に青春の情熱や輝きよりは、揺らぎのほうが魅力的に近づいてきたように思う。

4月末に発表された「防弾少年団」のニューアルバム「花様年華pt.1」は、彼らが描きたかった不安な青春の断面が盛り込まれている。「人生で一番美しく幸せな瞬間」を表現したアルバムタイトル「花様年華」の中に甘く美しいがまたそれだけ寂しくつらい青春の姿を「防弾少年団」式に伝えているのだ。

8か月前まで「学校3部作」シリーズで少年のイメージだった「防弾少年団」は、すっかり男性の香りを漂わせて、今春を迎えた。雰囲気から変わった。夢幻的な視線と濡れた髪、そして揺れる瞳までより感傷的に変わったのだ。

アルバム発売前に会った「防弾少年団」は、新曲発表について期待や喜び、そして準備での苦労が集約された姿だった。ニューアルバムを紹介する時や音楽に対する話が出ると、メンバー全員がはっきりと自分の考えを説明した。

「早くステージでお見せしたいです。ティーザー映像を見てファンも気に入ってくださったようで、よかったです。今回のコンセプトがアルバムによく合っていると思います。」

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「防弾少年団」は「花様年華pt.1」で一番大きな変化を試みた。強さを少しはらいのけて一層楽にまたソフトな雰囲気でカメラの前に立った。ただ幼くて反抗的な少年ではなく、少しずつ成長した青年だった。ジャケットイメージからがらっと変わってピンクに染まり、タイトルは聞く人への配慮モードを作動させていた。

「意図したことではあります。大衆性を考えたわけではないけど、とにかく変わる時が来たと思いました。僕たちのものだけにこだわるには、違ったこともやってみたかったんです。僕たちがどの程度守ってきたものがあるのか、意図したんです。1stアルバムでの活動が終わって、変化の時が来たと思いました。」

2013年「2COOL 4SKOOL」でデビューした「防弾少年団」は、「学校3部作」という一貫したテーマで音楽的なカラーを構築してきた。10代の一番大きな関心事でもある夢と幸福、恋を共にする学校を卒業し、美しさと不安が共存するこの瞬間、青春をテーマにした。

「『学校3部作』を始める時に『どうしてこうしたのか?』とよく質問されましたが、答えは『僕たちが学校に通っているから』でした。一番うまくできる話が学校だったんです。今回は僕たちが普遍的な“青春”を謳歌する時期になったのではないかと思いました。そんな意味で青春を歌うことになりました。」

実際に、青春と言えばほとんどが青春の輝きを思い浮かべる。普遍的に言う“青春の時期”と言えば、大体が輝いていて美しくて、情熱的だった時代を思い浮かべるからだ。しかし「防弾少年団」は2部作となる「花様年華」シリーズで、先に不安定な青春の姿に触れた。RAP MONSTERは一言で「より魅力的」だと説明した。

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「青春の不安がはるかに魅力的ではないですか?美しく輝くことも話したかったけど、まずは陰の部分を語るのが合っている気がしました。より魅力的に歩み寄ってきましたね。まるでタブーのように、その部分を強調して語りました。」

普通の青春を迎えた「防弾少年団」。歌手という特殊な職業のため、一般的に考える青春を享受することは難しいが、メンバー全て口をそろえて「ほどよくうまく過ごしている」と答えた。何より彼ら自身が今すぐに青春を感じるより、もう少し年齢を重ねて考えた時にこの時期が青春だったと感じるものだという。

「後で考えたら今が一番幸せだったらいいですね。もっと大きくなってから考えてみた時です。」

確実に「防弾少年団」の選択は正しかった。今回のニューアルバムは4月29日0時の発表直後、音源チャートをにぎわせている。タイトル曲「I NEED U」は主要チャートで1位を獲得し、いくつかのチャートでは収録曲がランキングに並ぶという現象も起きた。

青春の虚しさ、不安による寂しさを妙に魅力的にそして心に触れるように表現した「防弾少年団」。いいスタートを切った彼らの青春が、さらに美しく輝くのを期待したい。

<インタビュー後編>に続く

WOW!korea提供

2015.05.23