当初から“静かな入隊”は不可能だった。キム・ヒョンジュンに向けた関心や視線を防ぐには力不足だった。彼はアジアを魅了する韓流スター。彼が軍に入隊することだけでも普通のことではないのに、“妊娠”“流産”を置いて元恋人との攻防が続いている状況だ。現場がファンや取材陣でごった返していたのは当然のことだった。
キム・ヒョンジュンの所属事務所キーイーストはこれを前に、公式ホームページには「キム・ヒョンジュン氏が5月12日(火)、陸軍現役兵として入隊することになりました。これまでキム・ヒョンジュンは同じ日に入隊する他の将兵やその家族の方々に迷惑がかかるとして静かに入隊することを希望してきました。現在もその気持ちに変わりはありません」と説明していた。
しかし、当事者であるキム・ヒョンジュンだけが静かだった。
本日(12日)午前10時。既にキム・ヒョンジュンのファンたちは京畿道(キョンギド)高陽市(コヤンシ)陸軍30師団新兵教育大隊の前で、パールライトグリーンの雨具を着て彼を見送りにやって来ていた。韓国国内をはじめ、日本や中国などさまざまな国家のファンが「わたしたちはキム・ヒョンジュンだけのファンです」という文句が書かれたプラカードを抱えながら、彼が現れるのを待っていた。
キム・ヒョンジュンは12時10分ごろ、衛兵所を通過した。事務所の先輩ペ・ヨンジュン(42)が黒のランドローバーに乗り、彼に同行した。キム・ヒョンジュンは黒のキア・カーニバルに乗り正門を通り過ぎた。別途、入隊の心境やあいさつは伝えなかった。
その後キム・ヒョンジュンは、約1時間半、駐車場の車内で入所式を待った。数人の警護員と共にトイレに向かおうと車から出ると、どうにかして部隊内に突入した取材陣に囲まれた。
入所式が近づいた午後1時55分、キム・ヒョンジュンが動いた。警護員たちは記者を避けるためにトイレ前まで車両を移動し、最大限、露出を減らす努力をした。そして、5〜6人の警護員が入所式会場まで同行した。
キム・ヒョンジュンは既に髪を短くしていた。帽子を深くかぶっていたため、顔は少し暗めに見えた。
入所式は午後2時から。会場となった講堂には、既にキム・ヒョンジュンの知人らが入っており、彼は短いあいさつだけを交わし、席についた。入所式を前に案内を受ける彼の姿には緊張した表情もあった。
午後2時20分ごろ、入所式本式がスタートすると、キム・ヒョンジュンは壇上前に出ていった。サングラスに帽子をかぶり見守るペ・ヨンジュンに短く頭を下げ、新兵たちの間に合流した。
入所式でキム・ヒョンジュンは軍歌「真の男」を歌い、敬礼をした。式を終えて彼が入所したのは午後2時40分だった。
キム・ヒョンジュンが入所式を終え、部隊に入るまで、彼に向けたフラッシュとカメラの視線は凄まじかった。
この日、入所したキム・ヒョンジュンは5週間の基礎軍事訓練を受けた後、それぞれの配置を受け、現役で服務する。除隊は2017年2月11日だ。
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