「インタビュー」「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」ピョンガン役キム・ソヒョンインタビュー

―本作のため、参考にされたドラマや映画がありますか?
特に参考にしたものはありませんでした。真似てしまいそうな気がして...。それより、現場での自分の感情とシーンの状況に最大限集中して、私だけのピョンガンを見せるために努力しました。

―踊り子に紛れて踊るシーンがありました。古典舞踊は習ったことがありますか?
どこかに通って基礎からしっかり学ぶといったことはありませんでしたが、以前、別のドラマで短いですが踊りを習うシーンはありました。

―では今回の演技のためにどれくらい練習しましたか?
3回くらい、習いに行きました。すぐ撮影が始まったのであとは撮影の合間に練習するしかありませんでした。でも家で練習したおかげか、思ったよりスムーズに踊ることができました。

―今まで出演された他の時代劇で見せていた姿と全く違う姿を見せてくれました。どんな点に気をつけて演じましたか?
今まで幾つかの時代劇で演じてきましたが、今回は一人三役で、刺客のヨム・カジン、ピョンガン、そしてピョンガンの母親であるヨン王妃まで3人のキャラクターを演じないといけませんでした。
他の作品で演じてきた人物とは大きく違ったキャラクターたちなので、今まで演じてきた役と‘差をつけること’は特に気にすることもなく演じました。一番大事にしていたのは、今回の3人のキャラクターに集中して、それぞれどう演じたらいいのか、3人の女性の違いをどう細かく表現したらいいのか、などを考えていました。そのため、今回は本当に深く人物研究をしたと思います。

―ピョンガンを演じるにあたり、参考にした人物はいますか?(映画、ドラマなどのキャラクター…)
特にありませんでした。ピョンガンが説話の中の人物ということもありますが、私は誰かを参考にしたら、その人物に近づいてしまいそうで...。先ほども話しましたが、誰かを真似したくはありませんでした。今回の作品では完全に自分の解釈だけで演じたいと思い、努力しました。

―ドラマの中で一番記憶に残るシーンとセリフは?その理由は?
ドラマ前半で、記憶を失った刺客ヨム・カジンはオン・ダルに出会って自分が誰なのかを考え始めます。そこで「自分のことをちゃんと知るべきだ」と話すシーンがあります。自分が誰なのか、どうしてこんな人生になったのかを知るのは辛いけど、知らないと自分自身を失ってしまうという内容のセリフですね。そのセリフを言う時、すごく共感しました。
知らない自分を知ることは怖いことかも知れないですが、それでも知るべきだと思います。自分自身のことを自分が一番深く知ってこそ、自分の人生を完全に自分のものとして生きていけると思うので、そのセリフがとても印象深かったです。
(ソヒョンさんの普段の考えと重なるからですか?)
そうですね。私の普段の心構えや考え方がピョンガンのセリフに入っていたので、より共感しながら演じることが出来ました。

―ドラマの中で、ピョンガンはオン・ダルと一緒の時は自然と笑顔がこぼれて柔らかい表情になっているのがとても伝わってきました。オン・ダルとのラブラインを作っていく際に、特別に気をつけたことはありますか?
最初はピョンガンはオン・ダルに対して尖った態度を取っていました。オン・ダルはいつもニコニコ笑っているのに、ピョンガンはピリピリしていましたね。彼女にとってオン・ダルは見たことの無い性格の人物だったんです。こんな人は初めて。一体どう接したらいいんだ…!?と戸惑っていたはずです。いつも笑顔でピョンガンの傷を癒してくれるオン・ダルに、少しずつ心を開いていく中で、少し可愛い姿が出てもいいかなと思いました。刺客ヨム・カジンはいつも冷静で冷たい人物ですが、オン・ダルと一緒にいる時は彼女の中にある暖かさが少し見えたらいいなと。そう思いましたので、オン・ダルに心を開き少しずつ親しくなっていく様子を見せられるように演じました。

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2022.05.04