ドラマ『二十五、二十一』の第16話が終わった。最終回を見て、とてつもない余韻が心に残り続けている。ペク・イジン(ナム・ジュヒョク)、ナ・ヒド(キム・テリ)、コ・ユリム(キム・ジヨン)、ジウン(チェ・ヒョヌク)、スンワン(イ・ジュミョン)の5人の物語は映像の中では終わったが……。
形を変えた永遠
ドラマは誰のものか。
脚本家? 演出家? 出演者?
あるいは、そのすべて?
究極的に言えば、ドラマはそれを見た自分自身のものだ。
とりわけ、『二十五、二十一』はそうだった。
たくさんの解釈ができるドラマだった。最終回が終わった今も、わからないことがたくさん残されたままだ。
いくつかの伏線も、回収されずに放っておかれた。
わかりやすい終わり方ではなかった。
それでも、脚本家に対する信頼は揺るがなかった。
何よりも、テーマはより明確になった。
それは「その年の夏は私たちのものだった」ということだ。
確かに、愛は永遠ではなかった。
永遠だと思ったことは錯覚だった。
しかし、その錯覚に意味があった。
後に振り返ったとき、錯覚できたことを感謝できる自分がいた。
それこそが「形を変えた永遠」なのかもしれない。
誰にも、忘れられない追憶がある。
そこでは、みんなが輝いていた。
その瞬間だけは永遠に変わらない。
「その年の夏は私たちのものだった」
誰にもある最高の瞬間をいつも思い出させてくれるドラマが
まさに『二十五、二十一』だった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
セリフがない二分半/とてつもない傑作物語『二十五、二十一』7
コラム提供:ロコレ