ウィズコロナ(段階的な日常回復)の影響で新型コロナの新規感染者が連日3000人の大台を超えるなど過去最多を記録している。一方で防疫当局は、感染者数よりも重症患者急増の速度を懸念している。ソウルの重症患者の病床稼動率はここ2日ほど80%を超えており、限界ラインだと分析している。
中央防疫対策本部によると、18日0時時点で新規感染者は3292人であり、昨年9月25日の3270人を超え過去最多水準となった。今月12日から1週間の新規感染者は2368人→2324人→2419人→2006人→2125人→3187人→3292人で、ウィズコロナへの転換による影響をそのまま受けている。過日、防疫当局は1日の感染者7000人、最大1万人までは対応することができると発表したため、現時点ではまだ大きな問題はないという立場をとっている。
問題は重症患者とその病床の不足だ。18日、入院中の重症患者は506人、死亡者は29人で、今月12日から1週間の重症患者は500人前後が続いている。なお、政府は重症患者に対する安定的管理水準として500人を提示している。
重症患者が増加し、17日午後5時時点で韓国国内の重症患者の病床稼動率は63.8%(1127か所のうち719か所)、首都圏の場合78.2%(687か所のうち537か所)に達している。ソウルの重症病床稼働率は前日の80.6%に続いて、同日も80.9%(345か所のうち279か所)で2日連続80%台を記録した。残る病床は66床だけだ。
また、同日0時時点で感染者のうち、適時に病床を割り当てられなかった首都圏の待機者は423人に達する。現場では病状がかなり回復した患者であっても重症病床を使用している事例が多く、これを調整しなければならないという指摘がされている。実際、首都圏のある病院の医師は「政府指針によって病床を運営しているため、効率的な管理がなされていない。集中治療室への入退院などについて裁量権を与えるべきだ」と訴えた。
取り急ぎ防疫当局は今月5日に首都圏の上級総合病院22か所への行政命令を通じて、重症病床を1365床まで増やす計画だ。中央事故収拾本部のソン・ヨンレ社会戦略チーム長は同日、「措置をとったからといって一日二日ですべて確保されるのではなく、来週から少しずつベッド数が確保されていくはずだ」と話した。
防疫当局は今月16日、首都圏の上級総合病院長らと緊急会議を開催したのに続き、19日には、キム・ブギョム(金富謙)首相が首都圏の病院長らと会談し、重症患者の病床運営案を議論する計画だ。