チェ・ウンとクク・ヨンスが共に過ごした19歳の夏は、1日も静かな日がない。体育の時間には、クク・ヨンスに振り回されて全身で剛速球を受け止め、休み時間の貴重な昼寝タイムも空しく奪われるというチェ・ウンの苦悩と気の小さい反抗が笑いを誘う。クク・ヨンスに向かって「サイコ!」と言ってビクビクするチェ・ウンの必死のあがきは、彼らがどんな関係なのかを知りたくさせる。
続いて「これ、なぜ撮るとおっしゃったんですか?」というチェ・ウンの不満混じりの質問で、神経戦はより一層激しくなる。「全校1位が全校ビリを更生させるプログラム、でしょ?」と話すクク・ヨンスの当たり前のような返事に、「社会性に欠ける学生の前でどのくらい長く持ちこたえられるか実験しようってこと?」と言うべきことは言うチェ・ウンの反撃も錚々たるもの。
「とにかく確実なのは、10年後は二度とこんなヤツに用はない」という覇気あふれる宣言は“リセット”され、結局10年前のようにまた再びカメラの前に座った29歳のチェ・ウンとクク・ヨンスの姿もまた興味深い。ここに「あ、本当にこれやらなきゃダメ?」と不満を言うクク・ヨンスとは違いチェ・ウンの意味深な微笑みが視線を集める。ふたりの19歳を呼び戻したドキュメンタリーの正体は何かも気になる。
3年ぶりに再会した“レジェンドコンビ”チェ・ウシクとキム・ダミに向けられた関心は、何よりも熱い。チェ・ウシクは、自由な考え方の建物イラストレーター、チェ・ウン役を務める。これといった夢もなく、自身を隠して生きていくことに慣れたチェ・ウンは毎日が熾烈な全校1位のクク・ヨンスに会って様々な感情と向き合う人物だ。6年ぶりに予告もなくいきなり現れたクク・ヨンスとの出会いで、チェ・ウンは以前とは違う姿で新しい関係性を作り出す。
キム・ダミは、成功のために直進する現実主義の広報専門家クク・ヨンスに扮する。学生時代は常に全校1位の優等生、社会では誰もが認める広報人になった。成功だけを収めてきたが、殺伐とした現実に傷と虚しさを感じて生きる人物だ。死んでも会いたくないと決めて別れたチェ・ウンとビジネスパートナーとして再会し、必死に隠してきた感情が揺れ動き始める。人生で最も初々しかった時間を共に送って別れた愛憎溢れる恋人同士に変身したふたりの一層深くなった演技シナジーに関心が集中する。
「その年、私たちは」は、12月6日夜10時に初放送される。
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