「君たちは、親を選べる子どもなんだよ」
「親ガチャ」が問われる日本社会に、韓国ベストセラー小説が投げかけるもの。
装丁は名久井直子氏、装画は伊藤敦志氏。
11月17日に、韓国で30万部のベストセラーとなった、あるYA小説が刊行される。『ペイント』だ。
本屋大賞翻訳部門1位に輝くなど、日本でも大きな話題となった『アーモンド』と同じYAの文学賞を本国で受賞したとあって、日本での期待も高まっている。
そんななか、『ペイント』の世界1章の無料試し読みが配信された。日本の読者にいち早く応える形だ。
無料試し読み版はこちらから↓
https://simplebooklet.com/paint#page=1
■各種書店でも配信中
・Amazon(Kindle) https://www.amazon.co.jp/dp/B09K7LW22F/
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「ジェヌ、301です」
無料試し読み版で公開されるのは、最初のチャプターだ。
「ジェヌ」という名前のあとに続く「301」という数字。これが何を意味しているのかは、試し読み版をお読みいただければ明らかとなる。
ジェヌたちがどういった状況におかれているのか、無料試し読み版では、この物語の世界観を知っていただけることだろう。
親を選ぶ「ペイント」
本のタイトルの『ペイント』は、作中で主人公らが親を選ぶ面接「ペアレンツ・インタビュー」から生まれた造語だ。
「親ガチャ」という言葉が流行するなど、親子や家族についてのイシューが上がる昨今、隣の国・韓国でこうした作品が出てきていることにも注目したい。
親も子も互いを選べず、運命として受け入れなければならない――、それはきっと国を問わず、普遍的な悩みだろう。複雑化して先の見通しも立ちにくい世の中で、そんな考えにがんじがらめになってしまいがちな、現代社会を生きる人々に、ぜひ読まれたい作品だ。
書誌情報
『ペイント』
イ・ヒヨン 著
小山内園子 訳
定価1650円(1500円+消費税)
ISBN9784781620237
2021年11月17日発売