SS501のメンバーとして2005年に韓国デビューしたパク・ジョンミン。グループ休止後の現在でもドラマやミュージカルなど多方面で活躍中で、台湾や日本のドラマに出演し国際的な俳優の一面を見せたり、自身が歌う曲を作詞したりと華々しく活動している。2007年にはSS501で日本デビューし、現在のK-POPブームの火付け役ともなった。最近では日本活動も活発で、アルバムの発売イベントなどには大勢のファンが押し寄せ、さらにはミュージカル出演も果たすなど順風満帆。そして今回、これまでに何度も手を組んでいるタワーレコード渋谷店の『LIVE LIVEFUL! COLLECTION』第10弾として、3rdミニアルバム「Winter Love」をリリース! 発売日である11月23日に品川インターシティーホール(東京)にて発売記念コンサートを開催した。
コンサート当日、11月下旬とは思えないほどあたたかな陽射しの東京。さすが国際的に活動しているパク・ジョンミン(以下、ジョンミン)のコンサートとあって、会場には国際色豊かなファンが大勢押し寄せた。コンサートはミニアルバムのタイトル曲「Winter Love」のPV映像で幕を開けた。映像中の歌いながら歩いたり、軽快なステップを踏んだりするジョンミンの一挙手一投足にファンから大きな歓声が上がる。映像と同時に1曲目の「Winter Love」がスタート! 真っ白なニットに真っ白なロングコートを身にまとった冬の装いのジョンミンが、ダンサーを引き連れて新曲を初披露。生バンドの贅沢な音色に乗るジョンミンの歌声に、ファンからも大声援が送られた。「僕の新曲、どうでしたか? 今日発売されたばかりなんですけど、買った人!」とファンに尋ねるジョンミン。会場のファン全員から手が挙がらず、「どうなってんだ~? タワレコまだ行ってないの?」とお怒りの表情(笑) 多くのファンから「明日!(買いに行く)」と声が飛ぶと、「明日?今日じゃないの?」と問いかけ、ファンからは笑いが起こる。ファンへの指導(?)が終わったところで、バンドメンバーの紹介。「いつもの通り自分で自己紹介して。」と、所謂おじさん世代のバンドメンバーにも上から口調のジョンミンに、ファンも大爆笑。メンバーに対して「なんだか若返った気がする! 髪型のせいかな?30歳くらいに見えるよ。」と仲が良さそうに話しかけるジョンミン。「今日のステージを一緒に作ってくれるメンバーです。」と紹介する言葉に、メンバーとの固い絆が見えた。
「次の曲はこの季節にすごく似合う曲、心が寂しくなる季節…皆、寂しいでしょ? (ファンを指差して)すごく寂しげに見える。」と曲紹介中にも積極的にファンとふれ合うジョンミンが次に歌うのは、「Tender」。胸に手を当てながら歌うジョンミンの歌声が、ファンの心に沁みわたるように響いていた。続く「Wonderful」も新曲。ジョンミンの手の振りに合わせて動く緑のペンライトが美しく光る。曲中に「ラララ~」と続く部分で客席にマイクを向けたが、新曲だけあって合わせて歌えるファンが少なく、曲終了直後にジョンミン指導の下、練習開始。ジョンミンに続いて客席のファンが歌い、それに合わせてバンドも演奏。「今の段階では良かった。」とジョンミンからも好評を得たファンは嬉しそうに拍手。「ちなみに、作詞は僕がしました~。Yahooで検索しながら、よく使われている言葉か調べながら…」との地道な制作秘話にファンは大笑い。そして新曲に合わせて冬にまつわる話を始めるジョンミン。「僕にとって冬の思い出は、やっぱりファンの皆と過ごした時間かな…。(ファンから『え~?』というブーイング) え~じゃねえよ!(笑) 本当に僕の思い出は、冬になったらこうしてコンサートをしたりファンの皆とふれ合ったりするのが思い出なんです。今後もどうぞよろしく。」と照れ笑いをしながら語るジョンミンにファンから大きな拍手が送られた。「ファンの皆に…」と歌い出したのは「愛をください(韓国語ver.)」。椅子に座り、首筋に汗をにじませながら歌い上げたジョンミンに、ファンもうっとりとした表情。新曲「愛しかないけど」、「Remain~アイノカケラ~」とゆったりとした曲調の歌が続き、目を閉じて情感たっぷりの熱唱ぶりに、ファンも時折ペンライトを振るのを忘れてしまいそうなほど聞き入っている様子だった。ジョンミンのほほ笑む表情がスクリーンに映るたびに黄色い声が上がり、ジョンミン自身も額に汗が流れるほどの大熱唱だった。
曲が終わると、突然ジョンミンが「なんと!あるゲストさんから、映像が届いています。どうぞ!」と紹介し、スクリーンに流れたのはジョンミンの別名義アーティスト・ROMEOが11月11日に発売した「ALIVE」のティーザー映像。濃いメイクに奇抜な衣裳をまとったROMEOの登場に、会場からは「キャー!」という大歓声と拍手が鳴り止まない。「フルバージョンを作ってみたんですけど、気に入らなくて…また作ってる(苦笑) 簡単に出したくないな、もっと良い作品にしたいなと思って、時間はかかっていますが…」と。妥協を許さないアーティストらしい一面をのぞかせたROMEOの先輩(?)のジョンミン。「もう1回見たい!」というファンからの要求に応えスタッフに確認しながら急遽もう一度映像を流し、ファンを思いやる姿が印象的だった。
今日発売のCDを購入していないファンに対して、「何の曲かわからないかもしれませんが(笑)、まるで知っているかのような…口パクでいいのですぐ覚えて歌ってください(笑)」と笑いを取りながら「あの歌が聞こえる」、「愛の翼」と新曲を続けて歌った。心地良さそうに体を揺らしながら、ファンの目を見るように歌うジョンミン。ファンもにこやかにペンライトを振っていた。
「次のコーナーです!」と始まったのは、「ジョンミンのこの歌が好き」のコーナー。ジョンミンの楽曲の中から23曲を抜粋し、開演前に来場したファンからアンケートを取って集計したファンの選んだベストランキングの発表! 23位から順に発表したが、下位の曲に関しては「この曲は聞いても聞かなくてもいいかな~という曲か。」と自虐的な発言。ファンからは「そんなことない!」と言いたげな声が上がり、ジョンミンも小悪魔のように微笑む。「僕が皆に初めて書いた手紙のような曲が16位です。寂しい。寂しいね。」と切ない表情を浮かべたり、「皆この曲好きなんだね。でもセットリストを考える時に思い浮かばないんだよな。」と語ったりと、ファンの好みを直接知ることができてとても楽しげな様子。「これからこの結果を参考にします。下位の曲は捨てて…(笑) 皆希望のセットリストで歌ってみたいな!」とファンを喜ばせた。
「次の曲は3位だったイヤラチイ曲です(笑)」と始まったのは「あなた以外誰も抱きしめない」。スタンドマイクを使って、妖艶なまなざしで歌い踊るジョンミン。ダンスブレイクで魅せたウェーブでは会場を埋める女性ファンから「キャー!」と大歓声。続く「Beautiful」では手拍子とお決まりの掛け声が飛び、ジョンミンとファンが一体となって大盛り上がり。今日一番の歓声を浴びたジョンミン、「次の曲は、誰も聞いたことのない曲…(笑) 今回のアルバムにも入っていない新曲を歌いたいと思います。今回のアルバムに入れたかったけど時間切れで…(ファンから笑いが起こる) クリスマス前にリパッケージアルバムを出したいなと思って…」と言うとファンから喜びの歓声の嵐! 「イルミネーションや雪の人?…雪だるま!雪だるまをを思い浮かべながら聞いてください。『クリスマスキス』!」と始まった貴重な曲の披露にファンから自然と大きな手拍子が起き、キュートな曲調とジョンミンのかわいらしい仕草が合わさって、ファンも楽しそうに体でリズムをとっているようだった。「愛するチカラ」、「君は知ってる~届かないメッセージ」が続き、「サランヘヨ(韓国語で愛していますの意)、パク・ジョンミン!」というファンの掛け声に耳を傾け、気持ち良さそうな表情を浮かべるジョンミン。最後の「さよなら」では、切ない表情でファンに手を振りながら「さよなら~」と言いながら舞台から去った。
ジョンミンとの別れを惜しむファンからのアンコールに応え、ジョンミンがダンサーを引き連れて再登場! 先ほどまでの真っ白の衣裳とうって変わって、真っ黒の大人っぽい衣裳で現れたジョンミンにファンは大絶叫。ファン投票ランキング第1位の「Not Alone」、「Gara Gara」を披露。激しいダンスに会場も大きな盛り上がりを見せる。ステージいっぱいに動き回り、鋭い眼光を飛ばしてファンを魅了するジョンミン。
「ありがとうございました!」と元気にあいさつし一旦退場したものの、興奮冷めやまぬファンからのダブルアンコール。「新曲、もう1回いきまーす!」とラフなTシャツに着替え、「Winter Love(韓国語ver.)」に加え「Save Us Tonight」も歌った。ダンサーと目を合わせ照れくさそうに笑いながら歌い踊るジョンミン、ファンも大きくジャンプしながら盛り上がった。深々とお辞儀した後に、ダンサーやバンドメンバーに拍手を送りながら去っていくジョンミンを、ファンは最後まで見送っていた。
日本語堪能なジョンミン、MCから曲紹介、さらにはファンとの直接的な会話までできる貴重なアーティスト。冬のおとずれを感じさせる新曲が続々と披露され、ファンにとっては一足早いクリスマスプレゼントとなった。コンサート翌日には、タワーレコード渋谷店にて発売記念として握手会を実施。また最新アーティスト写真による大型パネル展示も開催(~12月1日まで)。リパッケージアルバム発売も匂わせたジョンミン。これからの寒さを吹き飛ばす、熱い活躍が期待される。
取材:Korepo(KOREAREPORT INC)
パク・ジョンミン日本公式HP:http://www.parkjungmin.jp/