日本でも人気急上昇のカン・ジファンが東京でのファンミーティング開始直前に記者会見を開催した。
記者席をちらりと見ながらやや緊張の面持ちで登場したカン・ジファン。4キロほど体重を落としたせいか少しほっそりとした印象。以前から勉強している日本語で「こんにちは。僕はカン・ジファンです。お会いできてうれしいです。カン・ジファン ファンクラブが1周年を迎えました。だから、ファンのみなさんに会いにきました。よろしくお願いします」と挨拶した。
会見が始まって少しすると、日本語で「ちょっと待ってください。あー…雰囲気が、ああ~っ(大きい溜息)。(以下は韓国語)ちょっと雰囲気が暗いですね。記者のみなさんも、私もちょっと緊張しているようなので、もっとリラックスした雰囲気の中で進めましょう!(日本語で)いっしょに!」と口の端に両手の指をあてて「スマイル」のジェスチャーをして、会場を和ませた。
Qまずは、今回のファンミーティングについて
A 昨年に続き大規模なファンミーティングは2回目ですが、撮影に臨む時より、もっと緊張します。昨年は2,000名の規模でしたが、今回は5,000人なので、とてもも緊張しています。
Qファンクラブ発足から1年。韓国で、日本のみなさんの応援をどのように感じてましたか?
A 韓国での撮影の時、ファンのみなさんは、わざわざロケ地を訪問してくださったり、ファンクラブのホームページで、いろいろなメッセージを送ってくださったりしました。だから、撮影で自分がつらい時も、後で皆さんに楽しく見ていただける作品にしようと、力と勇気を持って、撮影に臨みました。
Q これから「映画は映画だ」をはじめ、色々なDVDや番組が製作されますが、今、それだけカンジファンさんへの注目度が高いという証明だと思いますが、どう感じていらっしゃいますか?
A 私は韓国では、一人の俳優にすぎず、自分に任せられた仕事を一生懸命頑張っているだけです。それにも関わらず、日本のファンのみなさんが私にたくさんの声援を送ってくださるので、私は作品に臨む時、以前よりももっと頑張るようになったと思います。、まだまだ至らない点、ぎこちない点がたくさんあるとは思うのですが、みなさんの声援・愛情に応えるためにも、もう一度初心に戻って勉強し、頑張っていこうと考えています。
Qドラマ「快刀ホン・ギルドン」の見どころは?
A 私は作品の中で、小物、衣装、ヘアスタイルというものを自分自身で創り出すことが好きなんです。今回も、衣装、ヘアスタイル、いつも持ち歩いている赤い棒も自分で考えました。キャラクター自体も本来台本に描かれているホン・ギルトンは、古典小説ですので、一般的に庶民の英雄というストーリーで製作されているのですが、今回、私はフュージョン時代劇ということで、庶民の英雄をモチーフにするのではなく、もう少し見ている皆さんが楽しく見られるように、また現代的な感覚で接することができるように、セリフのトーンも、現代的なものに変えてみたり、そういう感覚で自分自身でホン・ギルトンを創り出していきました。ですからみなさんがドラマを見ていて、少しおかしいなと思うところは、もとの台本になかった部分で、私がアドリブとして付け加えた部分です。そういうところを探しながらご覧いただだけるのも楽しみの一つではないかと思います。
Q数々の賞を受賞した初主演映画「映画は映画だ」について、今の時点での、この映画への思いはいかがでしょうか?
A 私はデビュー以来、ドラマで頑張ってきました。その間、映画出演へのオファーもありましたが、もし映画デビューするのであれば、新人賞を受賞できそうな作品を必ず選ぼうと固い覚悟をしていました。私自身デビューが遅かったこと、そして長い間ドラマでだけ活躍してきたことから、映画に出演した時には、パッと浮き上がるような作品がいいと探し求めていました。 この映画は低予算映画ということで一ヶ月以内にすべての撮影を終わらせなければなりませんでした。そして、素晴らしいキム・ギドク監督や、ソ・ジソプさんというスターの方たちと一緒に、撮影に臨むということで、迷惑を掛けてはいけないと思いました。また、男対男の物語なので、ソ・ジソプさんに演技の上では負けてはいけないという気持ちもありました。慣れない現場でしたが、頑張らなければいけないといった一心で、とにかく死ぬ覚悟で臨みました。結果、監督やソ・ジソブさんや皆さんのおかげで、受賞という夢をかなえることができました。でも、私自身の力というよりもみなさんの力によって素晴らしい結果を得ることができたのではないのかということで、「映画は映画だ」は非常に良い結果を得ることができて自分自身満足していると同時に、また、まわりの皆さまに対して申し訳ない気持ちのある作品として自分には残っています。
Q今回のファンミーティングは、神戸、東京ともにすぐに満席となり、残念ながら参加できなかったファンもたくさんいると思います。今回参加できなかった方たちにメッセージを。
A 今回、5,000名の規模でファンミーティングをすると聞いた時に、イ・ビョンホンさんやヨン様ではないのに、果たして埋まるだろうか?と心配しました。今回参加できなかった皆さんには、私の映画や、それ以外にも私自身が日本全国をまわって取材をしながら自分の感想を述べていく番組など、さまざまな分野、方面を通してお会いしたいと思います。
Q多くのファンの心をひきつける魅力は、ご自身で何だと思いますか?
A「(いやだ、という感じで前に手を振りながら日本語で)恥ずかしい!」という姿に記者からも笑いが。
「自分で言うのは恥ずかしいです。私は役者ですから、私の作品がよかったからとしかいえないと思います。」
「あと、私にとってファンというのは家族であり、仲間という意識を持っています。例えば、賞を取った時、マスコミのみなさんの前では、こういった雰囲気の中でお話すると思うのですが、でも、ファンのみなさんの前では「僕とったよ!」という感じで話すことができる。そういうファンと気楽にコミュニケーションを取ることができる、接することができるところではないのかなと思います。」
Q日本滞在などで、だいぶ日本に慣れたと思うのですが、その中で「自分はちょっと日本人っぽくなったな」と思う瞬間と、逆に「自分は韓国人だな」と思う瞬間を教えてください。
A神戸のファンミーティングを終えて東京に来て、東京タワーを見た時に、本当に自分の家に戻ってきたような感じがしました。
また、東京に滞在して半月がすぎた頃から、トレーニングウェアにサンダル姿で街中を歩くようになり、道を尋ねられることもありました。
逆に韓国人だなと思ったのは、神戸のファンミーティングの後にスタッフのみんなとビールをたくさん飲み、翌日朝起きた時に、テジャンクとキムチが食べたくなった時です。その時にしみじみと「ああ、韓国人なんだな~」と思いました。
Q俳優として、内面・外見、それぞれのために努力されていることを教えてください。
A
まず外見は、体重を4キロ落としました。次回作はまだ決まっていませんが、映画「7級公務員」の時よりイメージを変えてみようと思い、トレーナーについてウエイトトレーニングをおこいました。今、洋服の中、かっこいいですよ(笑)。
次に内面的なものですが、もちろん演技の勉強をしたりそういうものも重要だとは思います。でも、それ以外のこともあるな、と思いました。今回、日本国内を旅行する番組企画に参加することにしました。今までは作品が終わるとあまり家から出ないタイプでした。でも、自分は感性が必要な役者ですので、もっと色々なところに出て、いろいろなものを見て、経験して、多くの人に出会って。そうすることで演技の幅が広がるのではないのかな、と思って、勉強の一つとして、参加することにしたのです。
また、人脈という部分でも、今までは事務所のスタッフたちとばかり接していましたが、それ以外の方ともたくさん接するようになりました。
今回のイベントのために、日本語を勉強したり、歌のレッスンを受けたり、楽器やダンスの練習をしたり、そういう勉強もしました。
最後にカン・ジファンはこのように述べ、この直後に控えるのファンミーティングへの意気込みをあらためてうかがわせた。
最初は緊張した感じの記者会見も、カン・ジファンの「リラックスしましょう!」という問いかけで和み、途中で垣間見せるの通訳や記者への気遣いで、楽しい雰囲気の会見となった。