
「BTS」と「BLACKPINK」の復帰が、韓国のコンテンツ産業に大きな追い風となっている。2026年1~9月のKコンテンツ関連商品の輸出額は前年同期比34.7%増加。しかし、その華やかな数字の裏では、韓国ドラマやウェブトゥーンなどの知的財産(IP)を海外で展開する力が伸び悩んでいるという課題も浮かび上がった。
8日、韓国の現代経済研究院が発表した報告書「Kコンテンツの未来、IPが導く」によると、2026年1~9月のコンテンツ関連商品の輸出額は7億6000万ドルに達し、前年同期比34.7%増加した。これは2025年の年間輸出額7億7000万ドルの約99%に相当し、わずか9か月で前年1年間に匹敵する実績を記録したことになる。
今回の調査は、音盤、映像、ぬいぐるみ・玩具、書籍、ゲーム用品の5品目を対象にしたもの。なかでも音盤の存在感は際立っており、輸出額全体の53.5%を占めた。
韓国関税庁の統計によると、2026年上半期の音盤輸出額は2億5748万ドルとなり、前年同期比125%増加。上半期として過去最高を記録した。こうした成長には、3月に5thフルアルバム「ARIRANG」を発売した「BTS」と、2月に3rdミニアルバム「DEADLINE」を発売した「BLACKPINK」の復帰が大きく影響したと分析されている。
一方、輸出拡大の陰で課題となっているのが、コンテンツの知的財産(IP)を活用したビジネスの伸び悩みだ。IPとは、音楽やドラマ、ウェブトゥーンなどの作品に関する著作権や、作品を商品化・事業化するための権利を指す。
現代経済研究院の分析によると、コンテンツ関連商品の輸出増加率34.7%に対し、著作権(IP)輸出の寄与度はわずか0.7ポイント。2023年の14.1ポイントと比べると、約20分の1の水準にとどまった。
同研究院のイ・イェラム先任研究員は、最近の輸出回復について「その大部分は、K-POPのグローバルツアー拡大などに伴う短期的な音盤需要の急増によるものとみられる」と分析した。
実際、書籍、音楽、映像などのIP輸出を示すマルチメディア著作権の輸出増加率は、2021年の54.6%から2024年には2.5%、2025年には0.5%まで低下。ドラマやウェブトゥーンなどのIPを活用した事業は、音盤輸出ほどの勢いを見せていない。
IPの保有が重要なのは、ヒット作品をゲームや書籍、キャラクター商品などに展開し、継続的な収益につなげられるためだ。しかし、海外の動画配信サービスなどにIPを譲渡する制作方式では、作品が世界的にヒットしても、その後の商品化による利益を十分に得られない可能性がある。
現代経済研究院は、制作費支援や税額控除の拡大に加え、海外の動画配信サービスとの契約時に販売権や商品化権を確保できるよう、法律面での支援を強化する必要があると提言した。
「BTS」や「BLACKPINK」の活躍によって、世界的な存在感をさらに高めるK-POP。しかし、その勢いを韓国コンテンツ産業全体の持続的な成長につなげるには、ヒット作品を生み出すだけでなく、IPを守り、育てていく仕組みが重要になりそうだ。
WOW!Korea提供






