【エンタメNOW+】韓国Disney+、月額約700円の広告付きプラン導入へ…日本でも始まる?気になる今後の展開

韓国で動画配信サービス(OTT)の競争が激化する中、Disney+(ディズニープラス)が広告付きの低価格プランを導入する。Netflixなどの競合サービスに利用者数で大きく差をつけられる中、新たな料金戦略で巻き返しを図ることができるのか、注目が集まっている。

韓国メディア「ヘラルド経済」は10月31日、Disney+が高額な制作費を投じながらも、韓国市場では「見るものがない」といった厳しい評価を受けていると報道。一部の利用者からは「いっそ韓国から撤退してほしい」という声まで上がっていると伝えた。

■月額7000ウォンの広告付きプランを導入

Disney+は10月30日、韓国で11月10日から新たに「広告付きスタンダード」プランを順次導入すると発表した。

月額料金は7000ウォン(約700円、付加価値税込み)。利用者によって加入可能となる時期は異なるものの、11月17日からはすべての利用者が加入できるようになる。

新プランでは、作品の視聴前や視聴中に広告が表示される。画質は最大1080p、音声は5.1chに対応し、最大2台の端末で同時視聴が可能となる。ただし、作品のダウンロード機能には対応していない。

また、月額4000ウォン(約400円)を追加することで、同一世帯に住んでいない家族や友人など1人を追加メンバーとして登録できる。

一方、広告付きプランの導入に合わせ、既存プランの新規加入料金は値上げされる。

11月10日以降の新規加入者には、スタンダードプランが従来の月額9900ウォン(約990円)から1万1500ウォン(約1150円)に、プレミアムプランが1万3900ウォン(約1390円)から1万6500ウォン(約1650円)に引き上げられる。値上げ率はそれぞれ16.2%、18.7%となる。

なお、11月10日より前から契約し、解約せずに継続利用している既存加入者については、当面、従来の料金が維持される。

今回の広告付きプランは、韓国Netflixの広告付きスタンダードプランと同じ月額7000ウォンに設定された。一方、韓国の動画配信サービス「TVING」と「Wavve」の広告付きプラン(月額5500ウォン、約550円)よりは高い水準となっている。

■利用者数はNetflixの約4分の1…韓国市場で苦戦

Disney+が低価格プランの導入に踏み切った背景には、韓国市場での利用者獲得に向けた課題がある。

韓国のアプリ分析サービス「モバイルインデックス」によると、Disney+の9月の月間アクティブユーザー数(MAU)は373万2798人で、前月から6.9%減少した。

これに対し、首位のNetflixは1550万7477人を記録。Disney+の利用者数はNetflixの約4分の1にとどまっている。

さらに、TVINGは999万5372人、Coupang Playは919万8289人、Wavveは397万8453人となり、Disney+は韓国の主要動画配信サービス各社にも後れを取っている。

Disney+は2021年に韓国市場へ進出した。進出から5年が経過し、韓国での事業成果が問われる時期を迎えているが、利用者数の拡大には苦戦している状況だ。

■高額な制作費を投じても「作品数が少ない」との評価

韓国の業界関係者の間では、Disney+の成長が停滞している要因の一つとして、オリジナルコンテンツの競争力不足が指摘されている。

韓国ドラマの制作では、主演俳優の1話当たりの出演料が3億~5億ウォン(約3000万~5000万円)に達するケースもあるなど、多額の制作費が投じられている。

Disney+もことし、「メイド・イン・コリア」シーズン2、「殺し屋たちの店」シーズン2、「鬼ごっこ」などのオリジナル作品を展開してきた。

しかし、競合サービスと比較すると作品数そのものが少ないことが課題とされ、公開作品についても期待されたほどの話題性を獲得できていないとの評価が出ている。

Netflixをはじめとする競合サービスが幅広いジャンルの作品を継続的に投入する中、Disney+にとっては、利用者が継続して視聴したいと思えるコンテンツをどれだけ確保できるかが重要となる。

■新作「再婚承認を要求します」も控える…巻き返しなるか

Disney+は11月4日に、シン・ミナ、チュ・ジフン、イ・ジョンソク、イ・セヨンが出演する新作ドラマ「再婚承認を要求します」の独占配信を控えている。

話題作の投入と広告付き低価格プランの導入を組み合わせることで、新規利用者の獲得や既存利用者の定着につなげられるかが焦点となりそうだ。

一方、広告付きプランで加入のハードルを下げる反面、広告なしのプランは新規加入料金が値上げされるため、利用者が新たな料金体系をどう受け止めるかも注目される。

なお、今回発表された広告付きプランの導入と料金改定は韓国市場を対象としたもの。日本での同様のプラン導入については、現時点で正式な発表は確認されていない。

韓国での厳しい競争に直面するDisney+。新たな料金戦略とオリジナル作品の充実によって、利用者数の減少に歯止めをかけられるのか、今後の動向が注目される。

2026.11.01