
ことしの秋夕(チュソク、中秋節)、韓国の映画館には例年以上に多彩なジャンルの作品がそろった。作品ごとにジャンルや観覧等級、上映時間が異なり、観客層もはっきりと分かれている。
幼い子どもを連れた家族から大人の観客、1人で映画館を訪れる人まで、年齢や好み、そして“誰と見るか”によって、選ぶ作品も変わってきそうだ。
■「インターン」「暗殺者(たち)」は一緒に…「タチャ」「可能な愛」は大人向け
秋夕の韓国映画館で、幅広い世代が一緒に楽しめる作品が「インターン」だ。
「インターン」は、ロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイが主演し、2015年に公開された同名のハリウッド映画を韓国でリメイクした作品。チェ・ミンシクとハン・ソヒが主演を務め、世代や職位を超えた“オフィスライフ”を描く。ことしの秋夕に気軽に楽しめる、世代を超えた共感型の映画として注目されている。
公開からわずか4日で観客動員数100万人を突破した「暗殺者(たち)」は、1974年8月15日に韓国社会に衝撃を与えた大統領夫人狙撃事件をめぐり、その疑惑と事件の背後を追う物語だ。ユ・ヘジン、パク・ヘイル、イ・ミンホが出演している。
実際の事件をモチーフにしているだけに、時代劇や犯罪ジャンルを好む観客からも関心を集めている。
ピョン・ヨハンとノ・ジェウォンが主演を務める「タチャ:ベルゼブブの歌」は、賭博と復讐を題材にした犯罪映画だ。
青少年観覧不可に指定され、大人の観客をターゲットにする中、公開2日前となる21日時点で前売り枚数7万6,526枚を記録。同じ時点で比較した歴代の青少年観覧不可映画の中で、最高記録を打ち立てた。
20年にわたって続いてきた「タチャ」シリーズの最終作であると同時に、新たな世界観を打ち出した作品だけに、従来のファンと新たな観客の双方から支持を集めるか注目される。
ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)を受賞したイ・チャンドン監督の「可能な愛」も、大人の観客に向けた作品だ。
青少年観覧不可という観覧等級に加えて上映時間も長いため、大人の観客や作品そのものへの関心が高い映画ファンが足を運ぶ可能性が高い。
11月のNetflix公開を控え、韓国の映画館で鑑賞できる期間が約2週間に限られていることも、観客を映画館へと向かわせる要因の1つとなっている。
■子どもと一緒なら観覧等級がポイント…アニメーションも選択肢に
家族そろって映画館を訪れる機会の多い秋夕だが、ことしの韓国映画ラインナップでは、観覧等級が作品選びを左右するポイントになっている。
23日に公開された韓国映画3作品のうち、「暗殺者(たち)」だけが12歳以上観覧可で、「タチャ:ベルゼブブの歌」と「可能な愛」は青少年観覧不可だ。
つまり、秋夕シーズンを狙った主要な韓国映画のうち、半数は未成年の子どもとは一緒に鑑賞できないことになる。
そんな中、全年齢観覧可のアニメーションが新たな選択肢として浮上している。
「海の探検隊オクトノーツ ABOVE & BEYOND:ドキドキ大自然アドベンチャー」は、オクトノーツと仲間たちがさまざまな大陸を巡り、多彩な自然現象に遭遇する冒険を描いた作品で、子どもの観客をターゲットにしている。
韓国映画振興委員会の統合電算網によると、25日時点で同作は3,231人の観客を動員し、ボックスオフィス10位に入った。
ドリームワークスの新作オリジナル・ファンタジーアドベンチャー「フォーガットン・アイランド」も公開された。
世代を超えた友情を描く同作は、23日時点で映画批評サイト「Rotten Tomatoes」のトマトメーター100%を記録し、海外の批評家から好評を得ている。
■“おなじみ”のマーベル大作も7年ぶりにスクリーンへ
そして、すでに多くの観客に親しまれているマーベルの大作も、韓国の映画館に帰ってきた。
韓国で歴代外国映画興行成績1位を記録した「アベンジャーズ/エンドゲーム」が、7年ぶりにスクリーンに戻ってきたのだ。
「アベンジャーズ/エンドゲーム・アンコール」は、新たな上映フォーマット「Infinity Vision」に加え、12月公開予定の「アベンジャーズ:ドゥームズデイ」の独占映像を初公開。さらにIMAX、4DX、SCREENX、Dolby Cinemaという4種類の特別上映館で展開するなど、通常上映との差別化を図っている。
■“誰と見るか”でも変わる、秋夕の映画選び
ことしの韓国の秋夕映画館は、観客の好みや年齢によって、選択肢がはっきりと分かれそうだ。
家族と気軽に楽しめる作品、大人だからこそ選べる犯罪映画や作家性の強い作品、子どもと一緒に楽しめるアニメーション、そして再び大きなスクリーンで楽しめるハリウッド大作まで、その顔ぶれは幅広い。
映画評論家のユン・ソンウン氏は「秋夕連休中の映画の選択肢が増えた分、観客が自分の好みに合った作品を選んで見る機会も増えた」とし、「多様性そのものが映画館に活気をもたらし、観客を映画館へ呼び込むきっかけになる可能性がある」と話した。
WOW!Korea提供







