
「帝国の慰安婦」の著者で、世宗(セジョン)大学名誉教授のパク・ユハ氏が、女優ハヨンの曽祖父を巡る親日論争について、自身の考えを明らかにした。
パク教授は11日、自身のSNSに「親日強迫症」と題した文章を掲載。ハヨンの曽祖父であるアン・サンホ氏の経歴や、日本統治時代という当時の社会的背景に触れながら、その子孫であるハヨンにまで批判が向けられている状況に問題を提起した。
パク教授は「突然、親日との関わりを理由に批判を受けている女優の曽祖父が持っていた『朝鮮初の西洋医学の医師』という肩書は、彼が『朝鮮の文明化/近代化』を象徴する人物であることを示している。しかも大韓帝国初の国費留学生だったというから、彼は大韓帝国が育てた人材でもあった」とつづった。
大韓帝国は1897年に成立し、1910年の日韓併合まで存在した国家。パク教授は、アン・サンホ氏が大韓帝国の国費留学生だったことを挙げた上で、「そんな彼が帰国後、純宗の主治医になったのは当然の流れであり、その名誉には当然、富も伴っただろう」と説明した。
そして、「つまり、親日によって築いた名誉というより、自らの実力と国の支援によって医療界のパイオニアになった人物のように見える」と自身の見方を示した。
また、アン・サンホ氏が親日派として知られるイ・ワンヨンを治療したことを批判する声についても、「イ・ワンヨンを治療したとして批判する人もいたが、イ・ワンヨンでなく庶民であっても、可能なら彼に治療してもらいたかっただろう」と主張した。
さらに、「祖父でもない曽祖父が親日行為をしたとして批判しながら、その曽祖父が日本人と結婚したことや、問題となっている女優が日本人の血を受け継いでいることは構わないのか。日本人の血が混ざっていることは親日なのか、そうではないのか」と問いかけた。
パク教授は「ナムウィキの説明を見るだけでも、問題となっているアン・サンホを単純に親日派と決めつけられる人物ではないことが分かる」とし、ハヨンの祖父の小鹿島(ソロクト)での経歴まで問題視されていることにも言及した。
小鹿島は、韓国南部のチョルラナムド(全羅南道)コフン(高興)郡にある島で、日本統治時代にハンセン病患者の療養施設が設けられた場所として知られている。
パク教授は、小鹿島を巡る問題について、「日本は自国民に対しても、同じようにハンセン病患者を対象とした不妊手術を行った」「一部の医師の考えによって行われた違法な手術であり、1948年にはむしろ合法化された」「その法律が廃止されたのは1990年代以降だ」と説明した。
その上で、「つまり、朝鮮人だけを対象にしたものではなかったということだ」と主張。「批判されて当然のことではあるが、その暴挙は個人の罪というより、時代の愚かさ(しかし当時は文明的/合理的な措置だと考えられていた)が生んだ罪にすぎない」との見方を示した。
パク教授はさらに、日本統治時代の朝鮮社会で指導的な立場にあった人物を一律に親日派として否定することにも疑問を呈した。
「日本統治下で政治、経済、文化、教育のあらゆる分野で指導的な立場にいた人は、教育から活動に至るまで、構造的に親日派にならざるを得ない。それでも、そのすべての人々を否定するのであれば、日本統治時代を通じて人材を育てるべきではなかったということになる」と主張した。
続けて、「その時代を通じて朝鮮人の政治家も、朝鮮人の社長も、朝鮮人の学校長も存在してはならなかったということになる。彼らの存在を全面的に否定する人たちは、日本人から直接支配されたかったということなのか」と問いかけた。
また、ハヨンに向けられている批判について、「ハヨンを批判するあなたにも、さかのぼれば日本人の先祖がいるかもしれない。あるいは医師にはなれなかったとしても、数十万人が集まったとされる志願兵への志願者の中に、あなたの祖父がいたかもしれない」とした。
さらに、「その祖父は名前に残っていた『サンノム』の痕跡を消すため、誰よりも先に駆け付け、創氏改名を申請したかもしれない」と仮定した。
ここでいう「サンノム」は、朝鮮王朝時代の身分制度において、常民など身分の低い人を指して使われた蔑称。創氏改名は、日本統治時代の朝鮮で日本式の「氏」を設定し、名前を変更することなどを求めた政策を指す。
パク教授は「事実かどうかとは別に、そのような想像力が必要だ。そうしてこそ、まず糾弾から始めるあなたの暴力が、一人の人間を容赦なく殺してしまうことを未然に防げるからだ」とし、「純潔への強迫観念が、このすべてを生み出している」と指摘した。
さらに、「植民地化されたという事実さえ否定したがる人々が、植民地化の痕跡を血眼になって探し出そうとしていること自体、矛盾ではないか」と問いかけ、「コンプレックスであれ、強迫症であれ、被害妄想であれ、それを癒やすためには、まず屈辱の歴史を自分のものとして受け止める姿勢が必要だ。そのためには、きちんと向き合わなければならない」と自身の考えを明らかにした。
一連の文章でパク教授は、日本統治時代という複雑な歴史的背景や個々の事情を考慮せず、「親日」とされる経歴やその痕跡を理由に子孫まで一律に批判する姿勢に疑問を呈している。
これに先立ち、ハヨンはNetflixシリーズ「恋は飴模様」のプロモーション過程で曽祖父の業績について言及したことをきっかけに、曽祖父を巡る親日疑惑が浮上した。
その後、曽祖父が近代の医師アン・サンホ氏であることが明らかになる中、1916年に大正親睦会の評議員名簿に名前が記載されていた記録や、1918年に朝鮮総督府の機関紙「毎日申報」に登場した内容などが改めて注目され、論争が拡大した。
ハヨン側は当初、「事実無根」として疑惑を否定したものの、その後、曽祖父の親日的な行跡を確認したとして謝罪。これとともに、予定されていた「恋は飴模様」のインタビューもキャンセルした。
以下、パク・ユハ教授の文章全文。
「親日強迫症」
突然、親日との関わりを理由に批判を受けている女優の曽祖父が持っていた「朝鮮初の西洋医学の医師」という肩書は、彼が「朝鮮の文明化/近代化」を象徴する人物であることを示している。しかも大韓帝国初の国費留学生だったというから、彼は大韓帝国が育てた人材でもあった。
そんな彼が帰国後、純宗の主治医になったのは当然の流れであり、その名誉には当然、富も伴っただろう。
つまり、親日によって築いた名誉というより、自らの実力と国の支援によって医療界のパイオニアになった人物のように見える。(イ・ワンヨンを治療したとして批判する人もいたが、イ・ワンヨンでなく庶民であっても、可能なら彼に治療してもらいたかっただろう)
ところが、祖父でもない曽祖父が親日行為をしたとして批判しながら(その曽祖父は日本人と結婚したというが、そのきっかけは日本で勉強していた際、義親王に呼ばれて彼を治療したことにあった)、問題となっている女優が日本人の血を受け継いでいることは構わないのか。日本人の血が混ざっていることは親日なのか、そうではないのか。
いずれにしても、ナムウィキの説明を見るだけでも、問題となっているアン・サンホを単純に親日派と決めつけられる人物ではないことが分かる。
祖父の小鹿島での経歴まで問題視されているが、批判することはできる。ただ、批判する人たちは以下のことを知った上で批判してほしい。
1)日本は自国民に対しても、同じようにハンセン病患者を対象とした不妊手術を行った。
2)一部の医師の考えによって行われた違法な手術であり、1948年にはむしろ合法化された。
3)その法律が廃止されたのは1990年代以降だ。
つまり、朝鮮人だけを対象にしたものではなかったということだ。
批判されて当然のことではあるが、その暴挙は個人の罪というより、時代の愚かさ(しかし当時は文明的/合理的な措置だと考えられていた)が生んだ罪にすぎない。
日本統治下で政治、経済、文化、教育のあらゆる分野で指導的な立場にいた人は、教育から活動に至るまで、構造的に親日派にならざるを得ない。それでも、そのすべての人々を否定するのであれば、日本統治時代を通じて人材を育てるべきではなかったということになる。その時代を通じて朝鮮人の政治家も、朝鮮人の社長も、朝鮮人の学校長も存在してはならなかったということになる。
彼らの存在を全面的に否定する人たちは、日本人から直接支配されたかったということなのか。
女優ハヨンを批判するあなたにも、さかのぼれば日本人の先祖がいるかもしれない。あるいは医師にはなれなかったとしても、数十万人が集まったとされる志願兵への志願者の中に、あなたの祖父がいたかもしれない。さらに、その祖父は名前に残っていた「サンノム(常民など身分の低い人を指して使われた蔑称)」の痕跡を消すため、誰よりも先に駆け付け、創氏改名を申請したかもしれない。
事実かどうかとは別に、そのような想像力が必要だ。そうしてこそ、まず糾弾から始めるあなたの暴力が、一人の人間を容赦なく殺してしまうことを未然に防げるからだ。
純潔への強迫観念が、このすべてを生み出している。
ところが、植民地化されたという事実さえ否定したがる人々が、植民地化の痕跡を血眼になって探し出そうとしていること自体、矛盾ではないか。
コンプレックスであれ、強迫症であれ、被害妄想であれ、それを癒やすためには、まず屈辱の歴史を自分のものとして受け止める姿勢が必要だ。そのためには、きちんと向き合わなければならない。
WOW!Korea提供







