21日午後8時、「BTS(防弾少年団)」のカムバックショー「2026 Comeback Show @ Seoul」が光化門で開催される。
約3年9か月ぶりに完全体でステージに立つ「BTS」を見られるというニュースに、ソウル全体が大きな盛り上がりを見せている。一方で、光化門一帯で実施される大規模な統制措置をめぐり、市民生活への影響を懸念する声も上がっている。
ソウル市は今回の公演を前に大規模な安全管理に着手した。警察は約6500人を投入し、光化門広場一帯を事実上1つの大型公演会場として管理する方針だ。会場周辺にはフェンスが設置され、観覧客の出入りのため31か所のゲートが運営される。セジョン文化会館やチョンゲ広場、テピョン交差点一帯まで観覧客の動線が統制される予定だ。
さらに周辺建物に対する統制も実施される。光化門広場に隣接するKT WEST社屋は公演当日に全面閉鎖されるほか、光化門一帯のビル31か所でも屋上観覧など、いわゆる“抜け道観覧”を防ぐための管理が行われる。結婚式が予定されているプレスセンターは全面閉鎖ではなく、セキュリティチェックを強化する形で運営される。
加えて交通規制も行われる。セジョン大路の光化門〜市庁区間は20日午後9時から22日午前6時まで車両通行が制限され、公演当日は光化門駅・市庁駅・景福宮駅が一定時間無停車通過となる。

■光化門一帯が“停止状態”…適正な統制レベルなのか
このように光化門一帯が事実上“停止状態”となる中、「騒がしすぎる」「結婚式の参列者には補償が必要ではないか」「抜け道観覧を防ぐなら最初からコンサート会場を借りるべきではないか」といった不満の声も出ている。
こうした反応の背景には、国家行事ではない約1時間規模の公演に対し、体感される統制範囲が大きい点がある。主要道路や地下鉄駅の長時間統制に加え、周辺建物の出入りや商業施設の利用制限も重なり、一部市民の日常生活に影響が及んでいる。
音楽評論家のチョン・ミンジェはSNSを通じて、今回の公演をきっかけに都市の公共空間の活用基準を見直す必要性を指摘。「光化門広場は交通量と人の流れが多く、大規模な人員統制が難しい構造的限界がある空間」とし、地下鉄の無停車通過や商業施設利用制限など市民不便が避けられない場所である点を挙げた。
さらに「この規模のイベントには多大な行政資源が投入される。特定アーティストの公演のために都心機能を一定水準で麻痺させることが前例となる場合、今後の許可基準をどうするのかという原則が必要だ」と強調した。

■市民生活にも影響拡大…交通・施設・文化に波及
光化門広場という都心の中心空間で開催されるため、交通だけでなく商圏や文化施設の運営にも影響が広がっている。
実際、近隣のセジョン文化会館やセジョン大劇場で予定されていた一部公演が中止されるなど、文化施設のスケジュールにも支障が出ている。
また、地下鉄の無停車通過や道路規制により通勤・移動への影響も避けられず、周辺施設の利用制限とあわせて市民生活への波及は広範囲に及んでいる。

■安全か不便か…20万人規模イベントと経済効果
一方で、今回の統制は安全確保の観点から不可避だとする見方もある。数十万人規模の人出が予想される中、人の密集による事故を防ぐためには一定水準以上の統制が必要だという指摘だ。
実際、チケットを持つ観覧客約2万2000人を含め、約20万人以上が光化門一帯に集まると見込まれており、管理が不十分な場合には大規模な安全事故につながる可能性もある。
さらに、今回のイベントによる経済効果も大きい。証券業界では「BTS」がアルバムやツアー、グッズ販売などを通じて約2兆9000億ウォン(約2900億円)の売上を記録するとの見通しが出ている。観光客の流入による消費効果まで含めると、全体の経済波及効果は3兆ウォン(約3000億円)を超えると予想される。
大衆文化評論家のハ・ジェグンは「どのようなイベントでも一定の不便は伴うものだが、不便を理由に開催そのものを否定することはできない」とし、「その不便を受け入れるだけの価値があるのか、社会的な利益と損失をあわせて考える必要がある」と述べた。
さらに「『BTS』の公演は国際大会以上の世界的注目を集めるイベントであり、海外観光客の流入など国家広報の効果も大きい」とし、「国益の観点から見れば得られる利益の方がはるかに大きく、単なる不便だけで否定的に捉えるべきではない」と強調した。
また「屋内会場で開催すべきだった」との指摘についても、「規模が大きいほど波及力も高まる。光化門という象徴的な場所での開催には都市と国家ブランドを発信する効果がある」と説明した。
世界中の注目が光化門に集まる中、「BTS」のカムバックショーは大きな価値と存在感を持つ一方、市民の理解をどこまで得られるかが今後の課題となる。公共空間の統制基準をどう定めるかが問われている。
WOW!Korea提供












