【時代劇が面白い】身分制度/朝鮮王朝百科2

『オクニョ 運命の女(ひと)』に登場する鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)。彼女はもともと奴婢(ぬひ)だった。つまり、最下層の出身だったのだが、文定(ムンジョン)王后の弟の尹元衡(ユン・ウォニョン)の妾になって宮中でも高い地位についた。身分制度を突き抜けるような出世を果たしたのだ。そうした例を頭に入れながら、朝鮮王朝時代の身分制度について考えてみよう。

国王を頂点とする中央集権国家
朝鮮王朝時代は儒教を国教にした。
儒教には、人間の序列を容認するところがある。つまり、人間を平等に見るのではなく、身分の違いを認める思想があるのだ。それによって、朝鮮王朝時代にも厳格な身分制度が採用された。


身分制度のトップは王族。これは別格だ。中でも、国王は全土を統治する唯一の存在だった。そういう意味で、朝鮮王朝は国王を頂点とする中央集権国家と位置づけることができる。
王族を除けば、身分制度は上から両班(ヤンバン)、中人(チュンイン)、常民(サンミン)となり、最下層が賤民(チョンミン)だった。
両班は貴族階級にたとえられる。彼らは多くの土地を所有し、民衆を支配する側に立っていた。
ただし、多くの両班は不在地主だ。小作人や奴婢を使って農地から収入を得て、それを財源にして自分の地位を保っていたのだ。

この両班の中から優秀な人間が科挙(全国的な官吏登用試験)に合格して、政府の高官に出世していった。
身分制度で両班の下になるのが中人だ。専門的な技術・知識を持って官庁で勤める人たちがほとんである。
この場合の「専門」とは、医術、通訳、観象(天文・地理・暦数・測候などに司ること)、図画(公式的な行事を絵に残す仕事が含まれる)などをさしている。また、両班の下で実務面を受け持つ人たちも中人であった。
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2021.07.26

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