【時代劇が面白い】朝鮮王朝オバケ悪女6「貴人・趙氏」

貴人(キイン)というのは、側室に与えられる二番目に高い品階のことである。最終的に貴人まで昇格した趙氏(チョシ)は、仁祖の長男夫婦に対してどれほどの悪事を働いたのだろうか。

 

失意の仁祖をなぐさめた側室
仁祖(インジョ)が統治していた1636年12月、清が10万を越える兵力で攻めてきた。
朝鮮王朝は完敗し、1637年1月に仁祖は漢江(ハンガン)のほとりで地面に頭をこすり付けて清の皇帝に謝罪し、朝鮮王朝はなんとか滅亡を免れた。
しかし、仁祖の息子3人は人質として清に送られてしまう。

仁祖が悲嘆に暮れて王宮に帰ってきたとき、やさしく慰めたのが趙氏である。この女性は相当な悪女なのだが……。
後に仁祖の娘や息子を産む。しかし、すでに仁祖には4人の息子がいた。もっとも、趙氏が産んだ息子というのは出来がよくなかったので、異母兄たちをさしおいて世子になるのは無理であった。

仁祖の長男は昭顕(ソヒョン)である。1637年に清の人質となったが、その妻は姜氏(カンシ)と言う。
趙氏はこの姜氏と仲が悪かった。
(ページ2に続く)

2020.07.30