「インタビュー」JUNE(WAZZ UP)、入隊への心境語る「義務を果たし、音楽をしに必ず戻って来る」

1-2 3人組ヴォーカル・ラップ・グループ「WAZZ UP(ワズアップ)」の韓国人メンバー、JUNE(ジューン、27)。約9年前の2005年7月に来日し、ソロアーティスト、クリエイター、グループメンバーと多彩な方面で魅力を放ちながらステップアップしてきた彼が、来年、軍に入隊することを発表した。

韓国には徴兵制度(国家が国民に兵役に服する義務を課す制度)が存在する。主に陸軍、海軍、空軍、海兵隊とあり、期間はそれぞれの軍で異なるが、韓国人男性はみな、特別な場合を除き約2年間、軍に服務することになる。
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−兵役義務を認識するのは何歳ぐらいからですか?
頭の中では幼稚園の頃から理解しています。それぞれ違うとは思いますが、僕の場合は「いずれ本当に行くんだ」と意識するようになったのは、中学時代です。

 

−率直に、いまの心境を教えてください。
韓国の男として均等に与えられた義務なので、「行きたくない」という思いもありませんし、きちんと行って、決められた時間の中で元気に義務を果たして、また僕がやりたいものができる場所を作りたいというのが、正直な心境です。

 

芸能人やスポーツ選手などは、活動や競技人生において重要な時期にも当たるため、入隊を延期することがあるが、一般的には大学在学中に休学して兵役に就くことが多い。
−周りの友達は、兵役義務は終えていますか?
はい。友達はみんな行って来ました。だいたい高校卒業して行ったり、大学に1年通って休学して行ったりします。

 

−アドバイスなどはもらいましたか?
配属される軍隊の場所も違いますし、一概には言えないようですが、上下関係はしっかりと守って礼儀正しく接すれば大丈夫と言われました。誰もが経験することだから、という励ましの言葉ももらいます。

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ことし10月26日の「WAZZ UP」ハロウィンパーティーで軍入隊を公表したJUNE。その第1部公演での彼のようすは、いつもと何かが違っていたという(後日、マネジャー談)。実際はどのような思いだったのだろうか。
−ファンへ発表したときの心境はどうでしたか?
切ない雰囲気にならないようにという思いが、自分の中で強くありました。永遠の別れではありませんし、「ちょっと行って来ます」という感覚で…、重いよりは軽い感じの方がいいかなと思っていました。ファン側からしたら寂しいですし、とても大きな出来事で、すごく心配することではあると思うんです。「ひょっとしたら、帰って来ないんじゃないか…」と不安に駆られる方もいると思いますし…。だからこそ、「大したことじゃないんだよ」と伝えたかったんです。
1年8か月間、やることをやって、また自分の音楽をしに戻って来ます、という気持ちで発表したつもりです。泣いていた方もいましたね…。(公演後の)握手会のときは、泣きそうな方もいれば、明るく「頑張ってきてください、待っています」と言ってくださる方もいました。でも、そこまで感情的になる方がいなかったので、安心しました。

 

−ファンに向けての発表前と発表後での心境はどうですか?
言う前は正直、「言ってしまって大丈夫かな」という不安もありました。泣いている姿は見たくないな…と…。発表後は、結構温かく反応しくれたので、気持ちが楽になったのと同時に、「本当に行くんだ」と実感しました。
メンバーからは自然な流れで、「元気で行ってらっしゃい」と言ってもらいました。
でも、いままでに味わったことのない緊張感はありましたね。ステージ上に出ていってファンの顔を見ると、いつもと感覚が違ったんです。でも、その状況できちんと伝えられてよかったです。

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−不安な部分はありますか?
実際、僕自身は体験したことがないので、どんな場所なのかわかりません。どのような先輩がいるかもわかりませんし、その中で馴染めるのかとか…。たぶん、(一緒に入隊する方々より)年齢がかなり上になるので、心構えは必要だと思っています。いままで、上下関係は経験していますから、どのようなものかはわかっていますし、その中できちんとできるかという心配は正直ありますね。人間はそれぞれ性格も違うし、どのような人がいるかわからないから…。
でも、最大の不安は戻ってきたときのことです。僕自身がどうなっているんだろうという思いがあります。軍隊に行くと、性格や価値観が大きく変わる人もたくさんいると聞いているので…、まあ、僕自身は大丈夫だと信じています。

 

最後に「行くまでに日本でやりたいこと、食べておきたいもの」を問うと、「永遠に(韓国に)帰るわけではないので、そういうのは考えたくありません」と即答したJUNE。一貫して、「普通に過ごして、普通に行って、無事に帰って来る。あまり重くならずに」と強調していた。

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「WAZZ UP」は12月3日にJUNE入隊前最後となる作品「MY HOME MY LIFE」を発表した。いま現在の彼らの状況に思いを乗せて制作された渾身の一作で、ジャケット写真やミュージックビデオなど、メンバーのkyo-heyと共に細部に至るまでこだわり抜いた。それだけ、いまの彼らの強い意志や気持ちが詰まっている。

 

またJUNEはソロ活動にも拍車を掛け、大活躍している。女性シンガー・MAAKIII(マーキー)のデジタルシングル「SPAAAAAAAAAAK!!!」(12月17日(水)発売)に共作で楽曲を提供。また、韓国アイドルグループ「U-KISS」のニューシングル「Sweetie」(12月17日(水)発売)に収録された「If...」の作曲を、JUNEが参加するクリエイターユニット「TANTARAS」が手掛けた。同曲は「NANTA」2015日本公演の公式応援ソングになっている。そして、CD ONLY盤収録「Shape of your heart (U-KISS JAPAN TOUR 2014 version) 」の作曲も同ユニットが担当した。

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さらには、“仲良し”だというダンス&ボーカルユニット「w-inds.」の2015年第1弾シングル「FANTASY」(1月21日(水)発売)収録楽曲のヴォーカルプロデュースも担当。タイトル曲となる「FANTASY」と通常盤にカップリング曲として収録される「Sweetest love」の2曲を手掛けている。

 

軍除隊後、JUNEが韓国から戻って来たとき、彼自身の体験から得た心境・状況の変化を基に、そこからまた新たな「WAZZ UP」やJUNE個人の作品が誕生することを期待していたい。

なお、「WAZZ UP」は、来る12月20日(土)21日(日)Future SEVENにて、「WAZZ UP クリスマスパーティー2014」を開催する。

 

WOW!korea提供

 

2014.12.16