パク・ソジュンも大邱(テグ)市民のために1億ウォンを寄付した(写真=JTBC『梨泰院クラス』公式サイトより)
新型コロナ感染拡大の韓国で、スターたちが続々と寄付を申し出ています。それはまさに「慈愛のリレー」と呼べるほどで、社会全体に勇気を与えています。韓国の芸能界で寄付の申し出が相次ぐ背景を考えてみました。
社会全体が慈善活動に向かう
韓国では慈善活動がとても盛んです。その理由として考えられるのが、儒教的な互助精神と宗教的な信仰心の二つです。
まず、韓国では今でも儒教思想が根強く残っています。
そうした儒教思想は、礼儀を重んじたり目上の人やお年寄りを大切にしたりするなど、人々の生活の中に深く入り込んでいます。そうした生活規範の中から、慈善活動に熱心な人が多くなります。
一方、韓国人の約半数は信仰宗教を持っていると言われ、そのほとんどはキリスト教か仏教です。
宗教を持つきっかけとしては、親の影響が大きいようです。幼い頃から両親に連れられて、教会やお寺に通うようになります。教会やお寺では、慈善活動を積極的に勧めますので、そういう気持ちが自然と身に付いていくのです。
このように、社会全体が慈善活動に向かう下地ができています。
さらに、芸能人の多くは誰のおかげで芸能活動ができているかを強く意識します。その「誰」がまさにファンであり、一般の人々です。
それゆえ、社会に様々な問題が起こったときに、芸能人は積極的に寄付を申し出たり、広報大使を引き受けたりします。
国内であれば、障害を持つ人や虐待に遭った子どもたちを訪ね、自ら料理を作ったり歌や劇を披露して励まします。
また、わざわざ遠い海外に出かけて紛争や自然災害に苦しむ人々を助ける歌手や俳優もいます。
そういう人たちは、テレビのトーク番組に出演する際に、自分の活動を幅広く紹介します。これは慈善活動をしている自分をあえてアピールするためではなく、活動を紹介すれば起こっている問題を広く一般の人に知ってもらえるからです。
今回の新型コロナの問題にしても、状況が深刻になるにつれて、多くの芸能人が寄付を申し出て、困難な状況を改善するために動いています。
文=「ヨブル」編集部
提供:ヨブル
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