韓国のポン・ジュノ監督の映画「パラサイト 半地下の家族」が、韓国映画で初めてアカデミー賞を受賞する快挙を成し遂げた。
米ロサンゼルス・ハリウッドで9日(日本時間10日)、第92回米アカデミー賞の授賞式が開かれ、「パラサイト」の脚本を手掛けたポン氏とハン・ジンウォン氏が脚本賞の受賞者に選ばれた。
アジア系による脚本賞の受賞は初めて。英語以外の外国語映画としては、2003年の第75回での「トーク・トゥ・ハー」(スペイン)以来となる。
第92回アカデミー賞の脚本賞には「パラサイト」のほか、「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」「マリッジ・ストーリー」「1917 命をかけた伝令」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」がノミネートされていた。
舞台に立ったポン氏は「ありがとう。とても光栄だ。シナリオを書くというのは孤独で寂しい作業だ。国を代表して書いているのではないが、この賞は韓国が手にした最初のオスカーだ」とコメント。オスカー像を掲げてみせながら、妻や「パラサイト」の出演者らに感謝の言葉を伝えた。
ハン氏はポン氏に感謝の意を伝えた上で、「米国にはハリウッドがあるように、韓国には(韓国映画の代名詞となっている)忠武路がある。忠武路の全てのフィルムメーカー(映画製作者)、ストーリーテラー(作家)とこの栄光を分かち合いたい」とコメントした。
昨年のカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いた「パラサイト」は貧富の格差や階級間の葛藤といった普遍的なテーマを斬新な手法で描き、先に全米脚本家組合(WGA)賞の脚本賞を受賞。また、英国アカデミー賞では外国語映画賞とあわせてオリジナル脚本賞を受賞した。
WOW!korea提供