「本当に良い時代」は韓国で今年2月に放送開始。貧しい少年が検事として成功し、離れていた故郷に15年ぶりに戻ったことをきっかけに厳しい生活の中でしばらく忘れていた本当の家族の意味を振り返るホームドラマ。週末ドラマ部門の視聴率トップを取り続け、韓国で話題となったドラマである。長男(イ・ソジン)とは対照的に、単純・無知識、喧嘩早い問題児だが純粋さと男らしさを持ち合わせた腹違いの末っ子(テギョン)と彼の実子である双子の姉弟が織りなす悲喜こもごもの父子、兄妹ストーリー。慶尚道慶州の難しい方言を完ぺきにこなし、国民の息子と呼ばれるほどのテギョンの名優ぶりと、子役二人が繰り広げるやりとりは日本の放送でも視聴者の心を掴んで人気となっている。このドラマのプレミアムイベントが11月7日(土)東京・渋谷公会堂にて開かれた。イベントには、テギョンの他、養母チャン・ソシム役で出演しているドラマファンにはおなじみのユン・ヨジョン、そして双子の子供役のホン・ファリ、チェ・グォンスが参加した。
ホン・ファリと、チェ・グォンスが二人でステージに登場し「みなさんこんにちは」とあいさつを始めると会場からは、「かわいいー!」という声が溢れた。「それでは今から『本当に良い時代』プレミアムイベント~カン・ドンヒとその家族の物語~を始めます」と二人で声を合わせるとその愛らしさに拍手が送られた。「私たちのお父さんカン・ドンヒは喧嘩早く、こぶしと力で生きていく男の中の男です。自分を産んでくれた母と私たち双子を産んでくれた母、二人を憎んで生きて来ました。そんな私たちのお父さんが家族の愛の中で本当の父親として一生懸命に生きようとする物語でもあります」とテギョンの役柄について語ると「僕はアッパの人気がすごすぎてびっくりしたよ。そろそろアッパを呼んでみますか。アッパ!!」と二人から呼ばれると会場後ろの扉からグレーのスーツを着こなしたテギョンが登場し、黄色い歓声に迎えられた。そしてユン・ヨジョンが司会者から紹介され登場し「こんばんは。2PMのテギョンのおかげでみなさんにこうしてお目にかかる事が出来て光栄です」とあいさつすると、大きな拍手が送られた。
ユン・ヨジョンは「本当に良い時代」の見所について聞かれると「見所ですか?まずは、私を見て頂かないと」と冗談を言い笑いを誘った後、「私が産んだ3人の子供と産んでいないドンヒまで合わせると4人、そして義理の弟2人と義理の父の世話をしながら大家族を引っ張って生きています。小学校も卒業していない状態で無学で世間の事を良く知らない女なんです。明るくもなく非常にぶっきらぼうな性格ですが、自分の産んでいない子供やそのめかけまで広い気持ちで受け止めて一日一日を元気に過ごしているんです。それが日本で放送された35話までの様子ですね。長男は私の事を学がないと嫌っているのですがドンヒは私の事を愛してくれるという家庭が描かれていて、そんな家族と最後には愛でひとつになるという感動的なストーリーが描かれています」とドラマのストーリーを紹介した。
息子役のテギョンはドラマの中では荒っぽい性格であったが実際はどんな人だったのかと聞かれると「正反対です。怒っている所を一度も見た事がありません。とにかく朝から晩までずっとニコニコしていました。悪いことがあっても不平不満を言わずに全く怒らず、あまりにも良い子でいつも一生懸命なので、ずっとほほえましく見守っていましたが数カ月が経った時点で『あの子はおバカさんなのかしら?』と思ってしまうくらい本当に素直で良い子でした」と冗談を交えつつ褒めると、横で聞いているテギョンは笑みを浮かべ照れ隠しのように「バカじゃないです」と笑顔で答えた。褒められたテギョンから見たユン・ヨジョンはどういう人かと聞かれると「先生は僕にとって大先輩で、現場ではいつも助けて頂きました。こんなに長いドラマに出演するのは初めてでしたが先生だけでなく他の共演者の方々も先輩ばかりで、僕が一番末っ子だったんです。共演者全員で集まって撮るシーンがあると、僕の方から先生や先輩方に声を掛け難かったが、そんな時にいつも先生がお声を掛けて下さって色々お話をして下さったので本当にありがたかったです」と撮影現場が和やかであったことが明かされた。
双子の子役から見たテギョンについてホン・ファリは「私から見たお父さんはドラマとは全く違っていてとてもいたずらっ子で親切でとてもやさしい人でした」チェ・グォンス「ドラマでは無知でしたが実際には本当のお父さんのように優しくして下さったし、食事も一緒にしましたし、とても優しい人でした」と子供たちからも絶賛され、ステージ上の大きなスクリーンには撮影合間に撮られた3人の仲睦まじい写真が映し出された。
ドラマの舞台が慶州であった事から出演者は慶州訛りで演じなければいけなかったが、テギョンは「僕も方言を使うのは慣れていなかったので撮影に入る度にいつも気を付けながら撮っていました。子供たちが方言が上手かったので子供たちにもよく聞いていましたし、台本を読みながらどこでイントネーションを上げればいいのか、どこで息をすればいいのかといつも研究をしていました」と撮影での苦労話も明かした。
ドラマの撮影秘話が4人によってたくさん語られた後は、4人の出演者のサインが書かれたサイン色紙が会場の中から抽選で4名に送られ、当選者が発表される度に「でとでと、おめでとう!」というテギョンの合いの手が入りファンの笑いを誘った。その後は共演者イ・ソジンや、イ・エリアからの祝賀メッセージがスクリーンに映し出され、テギョンの属する2PMのメンバーからコメントが流されると大きな歓声が上がった。
イベント中盤には歌とダンスのコーナーが用意され、トップバッターで登場したのは、ホン・ファリ。先ほどまでの赤のワンピースの雰囲気から一転、活発的な女の子の姿に衣装チェンジし、ガールズグループの曲に合わせてかわいいダンスで会場を盛り上げると、続いて登場したのはチェ・グォンス。2PMの「ミッチンゴアニヤ(ミダレテミナ)」の曲が鳴り始めるとテギョンのファンは大興奮。チェ・グォンスが完ぺきな2PMのカバーダンスで会場の拍手を導き出すと、サビの部分ではテギョンも合流し、二人でミダレテミナのバイクダンスで会場を沸かせた。そのままの勢いで、テギョンが自身作詞作曲の「I LOVE U, U LOVE ME」を歌い、歌手としての姿もファンに披露した。
会場を歌とダンスで盛り上げた後は、「キム・マリ先生を探せ!!」というファン参加型のイベントも用意され、ホン・ファリとチェ・グォンスから直接選ばれたラッキーな2人がステージに上がり、ドラマの名場面を再現するコーナーも行われた。選ばれた2人はテギョンとキム・マリ先生とのハグシーンをそれぞれ再現し、チェキの2ショット撮影と最後にはテギョンから再びハグがプレゼントされその度に会場からは悲鳴のような歓声が上がった。2人がステージから降りる際には「階段気をつけて」と紳士的な姿を見せ、ファンのため息が止まらなかった。テギョンはドラマの中でキム・マリと惹かれあうが実際にはどういう女性が好きなのかと問われると「食べ物の好き嫌いのない女性で、一生懸命生きている女性です」と深くうなずきながら語った。
イベント終盤には再びテギョンによる歌のステージが披露され「It’s Only You」でファンを魅了した。この曲もテギョンの自作曲で、久しぶりに生で披露されたこの曲にファンも大満足のひとときとなった。歌手としての魅力も存分に発揮した後は、ユン・ヨジョン、ホン・ファリ、チェ・グォンスと4人でドラマの再現としてステージで演技する姿を見せ、ユン・ヨジョンの演技には会場も釘付けとなり、双子の演技にはかわいいだけではない、引き込まれる演技に拍手喝采となった。
最後のあいさつでユン・ヨジョンは「私は2PMのテギョンという息子のおかげでみなさまにこうしてお目にかかれて、そしてみなさまの前で演技ができて本当にうれしく光栄でした」チェ・グォンス「『本当に良い時代』というドラマは終わりましたが、このようなステキなイベントにご招待頂いて感謝しています。ソシムおばあちゃんと、ドンヒお父さんと、ドンジュと再会できて一緒に舞台に立てて本当に楽しかったです。またファンのみなさんの前でドラマの再現をすることができて本当に楽しくて幸せな時間でした」ホン・ファリ「たくさんのファンの方がドラマを愛してくださって本当に感謝しています。また機会があればみなさんにお会いしたいです。これからもテギョンお兄さんとユン・ヨジョン先生とドンウォンも愛してください」と3人が語り、テギョンは日本語で「みなさん、今日来て下さって本当にありがとうございました。ソロとして俳優としてこのようなステージに上がる事は僕にとってはとても恥ずかしいですが、明日は2PMと一緒に舞台に立つので、今日楽しかったと思ったのならぜひ明日も来て下さい(笑)」と2PMの活動の応援もファンにしっかりとアピールしステージを後にした。
ドラマ秘話や歌・ダンスの披露。そして、ファンとの再現コーナー、俳優たちによる演技再現コーナーと約2時間に渡りイベントは行われ、最後にはテギョンがファンをお見送りするなど、ファンにとっては本当にプレミアムなイベントとなった。
取材:Korepo(KOREAREPORT INC)
写真提供:A・R・A
☆KBS World 「本当に良い時代」オンエア情報
7月6日(日)スタート!
本放送(土・日)21:45~22:55
再放送(土・日) 9:40~10:50
※KBS Worldはスカパー、J:COM、ひかりTVほかでご覧になれます。