希有な存在感を持った俳優
キム・シンという特異な存在を自然体で演じられるところがコン・ユの俳優としての魅力である。
彼は、天性の俳優というわけではない。むしろ、自分のすべてを注ぎ込んで少しずつ成長してきた俳優だ。
しかし、その成長の陰には数多くの苦悩があった。
端的に言えば、妥協することができれば、コン・ユは芸能界という浮き沈みの激しい世界で、もっと巧みに立ち回ることができたはずだ。
しかし、彼は自分を抑えて妥協してまで、この世界で小さな成功をおさめようとは思っていない。
それが、何事にも全力を尽くすコン・ユという俳優なのだ。
演技に対する心情はどこまでも純粋で真摯だ。多くの脚本家や監督からオファーを受けるのも、その姿勢が厚く信頼されているからだ。
そして、『トッケビ』でまたコン・ユは、希有な存在感を持った俳優であることをドラマを通して証明した。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
コラム提供:ロコレ
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