「コラム」韓国のビックリ/追記編33「日本の小説の韓国版」

日本の小説を読む下地

儒教思想の影響で「文を尊ぶ国」である韓国では、小説というと「いかに人間は生きるか」という純文学系のものがとても多い。
なにしろ、韓国は詩集が常にベストセラーになる国であり、小説にも人間の生き方を問うテーマが求められてきた。
それだけエンタメ系の小説が少ないのだ。
そういう事情があって、ミステリーを含めたエンタメ系の作家がなかなか出にくいのが韓国文学界の現状であった。
結果的に、純文学からミステリーまで非常に広いジャンルで活躍している日本の作家の小説というのは、韓国にしてみると、足りないジャンルを補ってくれるのだ。

しかも、韓国では以前から日本の歴史小説を読む年配の人が多かった。つまり、日本の小説を読む下地があったということだ。
今後も、東野圭吾と村上春樹を双璧として日本人作家の小説が韓国で人気を獲得していくことだろう。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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2019.07.28