「コラム」義務警察が2023年までに廃止されると芸能界にどんな影響が?

今後は軍への入隊が原則
義務警察に入ることが決まったら、まずは現役兵と同じような新兵訓練を受ける。ただし、現役兵は訓練が5週間だが、義務警察は4週間に短縮されている。
新兵訓練を終えると、今度は義務警察の中にある教育センターで新人教育を3週間受ける。ここで義務警察の勤務に必要な技術や法律を学ぶ。さらに体力強化訓練を重ねて新人教育は終了し、各地の地方警察に赴任していく。

現場での主な任務は、「デモの警備・鎮圧」「派出所勤務」「交通整理」「国会周辺や空港などでの治安維持」など。週休2日制で1週間の勤務は45時間である。
なお、各地の地方警察庁には広報団というチームがある。メンバーは10数人。演劇団を構成し、学校を回ってイジメや校内暴力をなくす啓蒙活動を行なったり、警察が関係する重要なイベントで広報活動をしたりしている。
このように芸能人が多く服務していた義務警察だが、今後は段階的に人数を減らし、2023年までに全面的に廃止される。
当然ながら、芸能界にも影響が及ぶ。現役兵に該当する人はこぞって軍に入隊するしかないからだ。芸能という特技を兵役で活用できないのは残念と言わざるをえない。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

コラム提供:ロコレ
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康熙奉(カン・ヒボン)著『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』(実業之日本社)

康 熙奉(カン ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化と、韓流および日韓関係を描いた著作が多い。特に、朝鮮王朝の読み物シリーズはベストセラーとなった。主な著書は、『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『朝鮮王朝の歴史はなぜこんなに面白いのか』『日本のコリアをゆく』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』

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