<Wコラム>「防弾少年団」のデビュー400日、「EXO」の背中が見えてきたのか?

<Wコラム>「防弾少年団」のデビュー400日、「EXO」の背中が見えてきたのか?

今、K-POP界で最も旬な男子アイドルグループと言えば、もちろん「EXO」。そして、「EXO」出現の後にデビューを果たしたボーイズグループの中で言えば、おそらくヒップホップ系アイドル「防弾少年団」ではないだろうか。

この7月、デビュー400日を迎えた若手グループだが、先日はさらなる進化を目指してヒップホップの本場アメリカへの修行に旅立った。

わずか1年で「EXO」に匹敵するほどのすさまじい成長を見せている7人(RAP MONSTER、JIN、SUGA、J-HOPE、JIMIN、V、JUNG KOOK)のメンバー。

そして、所属事務所「BigHitエンタテインメント」の社長でプロデューサーのパン・シヒョク氏。BoA、RAIN、「god」、パク・ヒョシン、「2AM」、「ダビチ」、ペク・チヨン、イ・スンギ、など、彼の曲を歌ったK-POPアーティストは数え切れない。「韓国の東大」と言われているソウル大学で「美学」を専攻した作曲家でもある。

その結合は驚くべき結果を生んだ。昨年は、「2013メロン・ミュージックアワード」、「第28回ゴールデンディスク」、「第23回ハイワン・ソウル歌謡大賞」、「第3回ガオン・チャートK-POPアワード」など韓国音楽業界の各種賞レースでも新人賞を総ナメにし、「EXO」に次ぐ大型新人として急浮上した。

また、ことし2月にリリースした「Boy In Luv」では地上波音楽番組で「1位」を争うなど、一躍トップアイドル仲間入りを果たした。

「B.A.P」や「Block B」、「TOPP DOGG」など、K-POP界では他にもヒップホップ系アイドルたちが活躍しているが、「防弾少年団」の場合は彼らならではの愛嬌満点のリアクションや一糸乱れぬパフォーマンスと力強いラッピング力で差別化を図っている。

さらに、作詞作曲ができるメンバーも多数含まれているので、ダンス力・歌唱力・音楽性の総合点数で考えれば、やはりK-POP界トップクラスのアイドルと言える。

グループ名にも表れているが、彼らは基本コンセプトからしてとてもユニークなグループだ。「銃弾を弾く防弾グッズのように活動しながら様々な偏見と抑圧から10代を守る」というポリシーを持っているのだ。デビュー曲の「No more Dream」では10代の若者の夢、セカンドシングルの「N.O」やことしブレイクした「Boy In Luv」では10代の幸せと愛を表現した。
実際に、メンバーのうち3人はまだ10代であり、その元気ハツラツさで多くのファンに等身大の魅力を訴求している。

そして、その勢いを裏付けるかのように、ファンダム(ファンの規模)も急速に拡大しつつある。

ことし3月にはデビュー10か月という異例の早さでファンクラブを立ち上げ、すでに会員数は5万人を突破している。
デビュー3年目の男性アイドル「BTOB」が現在約5万人、5年目の「ZE:A」でも約4万人という数字からすれば立派な成長ぶりだ。

先月は、日本でも「NO MORE DREAM」の日本語盤でポニーキャニオンからデビューを果たしている「防弾少年団」。
現在は、日本でも20代前後の若い女性からの支持を集めながらファン層を拡大していると同時に、中華圏での知名度もジワジワと上がっている状況。

「YouTube」でこまめに配信してきた「防弾少年団TV」など、彼らの飾り気のないチームワークを収録したセルフ映像も海外のK-POPファン獲得につながったのかもしれない。

今月の24日からは、韓国最大の音楽専門チャンネル「Mnet」からリアルバラエティー形式の「防弾少年団のアメリカン・ハッスルライフ」という番組でさらに充実した映像が電波に流れる予定だ。
アメリカで本場のヒップホップミュージックに触れながら伸び伸びと音楽制作活動を続ける彼らの素顔が見られるはず。

10代の女子学生の憧れから最強のヒップホップ系アイドルへ変貌を遂げている彼らの快進撃。天才の巨匠パン・シヒョク氏の手腕にもファンの期待がかかっている。

2014.07.29