「コラム」平昌五輪開催の江陵(カンヌン)!ここは申師任堂(シンサイムダン)の故郷

 

夫を叱咤激励!
申師任堂が描く鳥や動物は、本当に生きているかのようだった。あるとき、彼女は虫を描き、その絵を庭で乾かしていたところ、ニワトリが本当の虫と勘違いして食べようとしたという。
絵画と詩歌で才能を発揮した女流芸術家の申師任堂。結婚したあとは、生活が苦しかったが、節約と工夫で7人の子供たちに不自由な思いをさせなかった。また、夫の李元秀(イ・ウォンス)に対して内助の功を見せた。
「科挙に合格するまで絶対に帰ってこない」

そう決意して夫が都に旅立ったことがあった。しかし、彼はすぐに挫折して戻ってきてしまった。
申師任堂は裁縫箱からハサミを取り出した。
「あなたが約束を守れないと言うなら、この世に未練はありません」
そう言って、ハサミで自らの命を断とうとした。驚いた李元秀は、まず妻に詫び、自らの甘さを恥じた。
そして、改めて決意を固めて都に向かい、今度こそは科挙に合格するまで帰ってこなかった。(ページ3に続く)

2018.02.13