正祖の才能を受け継いだ
孝明世子は幼いころから頭脳明晰で、18歳からは父の純祖に代わって政治を代行するようになった。
その際の手腕は見事であった。
孝明世子は、一番難しいと言われている人事をうまくこなし、宮廷内の儀式も改善した。10代にして様々な改革に乗り出したのだ。
そのあたりは、祖父にそっくりであった。
正祖も旧来の政治の限界を見極めて、生活に役立つ実学の奨励に励んだが、孝明世子も目指していた道は同じだった。
祖父の業績を徹底的に調べて、それを自分も見習おうとしたのだ。
そういう能力を見ていると、正祖の才能が隔世(かくせい)遺伝で孝明世子に伝わったのかもしれない。
正祖というすばらしいお手本にならって、政治改革に励もうとした孝明世子。残念ながら21歳で世を去ってしまったが、彼がその後も生きていて王になったのであれば、正祖と同じように名君として讃えられたことだろう。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
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