日本でも時代によって子供の名前の付け方はガラリと変わりましたが、それは韓国でも同じです。その時々の流行によって大きく変化していった名前の付け方を具体的に見てみましょう。
かつては女性の名前に「子」が付いた
かつての記録から見てみます。
1945年に韓国で生まれた男性で一番多い名前は、ヨンス(永洙など/以下、漢字表記は推定の場合があります)で、2位がヨンホ(永浩など)、3位がヨンシク(永植など)、4位がジョンウン(正雄など)、5位がヨンギル(永吉など)、6位がヨンイル(永一など)でした。
4位のジョンウンを除き、「ヨン」の字が多いのが目に付きます。「ヨン」には、永、英、栄、龍などの漢字が当てはまりますが、特に「永」の字が多かったようです。
1945年といえば、第2次世界大戦が終わった年。当時の朝鮮半島の男性平均寿命は35歳程度だったといいます。末永く生きてほしいという、親の願いがこもっているようです。
この年に生まれた女性では1位がヨンジャ(永子など)、2位がチョンジャ(正子など)、3位がスンジャ(順子など)、4位がチュンジャ(春子など)、5位がキョンジャ(京子など)といった具合に、名前の上位10位のうち、「子」の付く名前が9つを占めていました。この時代はまだ、日本の名前の影響を強く受けていました。(ページ2に続く)