自宅での祭祀の後に墓に行く
墓をきれいにしてから秋夕を迎えますが、この日には朝に一族が集まって先祖を敬う儀式を行ないます。このときはたくさんのごちそうを用意して、それを祭壇の上に並べます。そして、祭祀(チェサ)と呼ばれる儀式を通して先祖にごちそうを食べてもらいます。その儀式が大体30分くらい行なわれます。
それが終わると、先祖が先にいただいたごちそうを参列者たちが一緒に食べます。
食事が終わると、いよいよ先祖の墓に行き、そこでまた「チョル」と呼ばれる先祖を敬う挨拶を行ないます。このときは、ひざを折ってお辞儀をするような挨拶を何度も繰り返します。
場所によってはその墓の前で、持ち寄ってきたお酒やごちそうを食べたりすることもあります。
こうやって、秋夕の日は先祖とともに過ごします。
ただ、クリスチャンの家庭ではこういう儀式を行なわないことも多くなっていますし、最近はごちそうを自ら作るというより、配達でそろえてもらうということもあります。
さらに、都会では先祖を敬う儀式そのものを簡略化したり、まったくしなくなったりしています。一家で海外に旅行に行くこともあるようです。
このように、先祖から代々受け継いできた秋夕の儀式も、時代とともに変わってきているようです。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
コラム提供:ロコレ
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