写真(右)=魏聖銓(ウィ・ソンジュン)
1968年ソウル生まれ。1992年に来日し、大東文化大学卒業後に学習院大学で日本語日本文学博士を取得。現在は法政大学をはじめ、多くの大学で韓国語を教えている。著書は『New!韓国語&会話』(右文書院)。
写真(左)=康熙奉(カン・ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人2世。韓国の歴史・大衆文化や日韓関係を描いた著書が多数。主な著書は『ヒボン式かんたんハングル』『朝鮮王朝と現代韓国の悪女列伝』。
前編と中編に続いて、魏聖銓(ウィ・ソンジュン)氏と康熙奉(カン・ヒボン)氏の対談の後編になります。最終的に、韓国語学習が長続きする秘訣は何でしょうか。
韓国語レッスンの模範
魏「『冬のソナタ』が韓国語学習に最適なドラマなのは確かですね。私も授業中にドラマが好きな学生から『韓国語に役立つドラマはありますか?』とよく聞かれます。『冬のソナタ』以外では、どんなドラマがいいですか」
康「ユン・ソクホ監督の作品は『秋の童話』にしても『春のワルツ』にしても、俳優がきれいなセリフを言うので、学習に役立ちますよ。でも、ちょっと古いかな。新しい作品では『太陽の末裔』がいいかも。主役のソン・ジュンギが扮しているのは軍人で、堅苦しいけど正統的な語り口ですね。ドラマの中には難しい医療関係の単語も出てきますが、そこを飛ばしてソン・ジュンギに注目すれば、韓国語のテキストとしていいと思います」
魏「ドラマ自体が面白いということが、韓国語の学習にも役立つのでしょうね」
康「そうだと思います。やっぱり、韓流ファンにはかならず自分が好きな俳優がいるでしょ。そういう俳優のドラマをとことん吹き替えなしで見ることですね。韓国の人気男優というのは、全体的に低音で正確な発音をします。ペ・ヨンジュンにしてもイ・ビョンホンにしても、声がよく響くので聞き取りやすいんですよ。まるで、韓国語レッスンの模範のような話し方です」
魏「なるほど。今度学生に勧めてみます」(2ページに続く)